時の原点を行く

AUDEMARS PIGUET 「オーデマ ピゲにとって極めて重要なローンチなのです」  2019年1月、ジュネーブのSIHHで新コレクション「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」(以下CODE 11.59)がベールを脱いだとき、フランソワ-アンリ・ベナミアスCEOは、そう強調した。ほどなく我々はその言葉の意味を理解することになる。  オーデマ ピゲと聞くと「ロイヤルオーク」が...
- 2025年08月25日

信頼性に捧げた60年の証し

精密にして厳格、虚飾を排した実用性、質実剛健―。ドイツ製品にはそんなイメージがある。それを“地”でいくウォッチブランド、ジン。“極限的状況でも最高精度を保証する”ことをモットーに、パイロットを始め、ドイツ警察特殊部隊、アルプス航空救助隊救急医などからの信頼もかちえてきた、60年の歴史に恥じない新作が登場した。 ドイツ軍パイロットで飛行教官も務めたヘルムート・ジン氏が、フランクフルトに「ジン...
- 2025年08月25日

パートナーと銀座で時計を

腕時計を選ぶことは、審美眼や人となりを物語ることでもある。ジャガー・ルクルトという選択肢を、もしパートナーと二人で選んだなら―。メゾンを象徴する男性用と女性用モデルの魅力を改めて紹介しながら、銀座ブティックを夫婦やカップルで訪ねる特別な機会へといざなう。 音楽家として、またエッセイ『パイプのけむり』シリーズの著者として親しまれた故・團伊玖磨さんに、銀座の「行きつけ」についての取材をしたこと...
- 2025年08月25日

アイコニックピースを間近で見る興奮

技術力と歴史に彩られた名門ウォッチメゾン、ジャガー・ルクルト。数々の逸品の中でも、サヴォアフェールと称される伝統的で特別なクラフツマンシップを惜しみなく投入したモデルと出会う機会が用意された。 最近、デジタルコミュニケーションの進化が著しい。その一方、デジタルではカバーできないアナログなコミュニケーションの大切さも浮かび上がってきた。人と人とのリアルな対面はもちろん、生で体感するコンサート...
- 2025年08月25日

花開く1930年代のDNA

IWCを代表するコレクション「ポルトギーゼ」の誕生については、ご存じの方も多いかもしれない。1930年代後半、二人のポルトガル時計商からの「スチールケースでマリンクロノメーター並みの高精度な腕時計を」という要望から誕生したモデルのDNAは、今、IWCの旗艦的存在へと進化を遂げた。中でも特に注目を集める2タイプにスポットを当て、人気の秘密を探る。  懐中時計用のムーブメントを搭載し、直径は4...
- 2025年08月25日

至高の域

初めに神は天と地とを創造された――旧約聖書の冒頭、創世記はこの記述から始まる。全ての根源というべき「天」と「地」の名を冠し、日本とスイスの技術力と美意識を高次元で融合させた至高のタイムピースが今、べールを脱ぐ。 南イタリアはナポリにほど近いカンパニア州の古都、ノラ。紀元5世紀に、この街で人類史上初めて教会の鐘の音で時を告げる行為がなされた。カンパノラ・ベルと呼ばれたその名にちなみ、千年紀と...
- 2025年08月25日

絶え間ない研究開発の先

新素材のあくなき研究開発と徹底した技術革新で一躍ドイツ時計界のリーディングブランドへと成長した「ダマスコ」 創業からわずか20年あまりで、高精度を誇る自社ムーブメントまで開発してしまった新進のマニュファクチュールブランドをご存じだろうか。「ダマスコ」という創業者の名前を冠すそのブランドは、もともと金属加工メーカーとして手腕を発揮していたコンラッド・ダマスコ氏の熱烈な時計好きが高じて1994...
- 2025年08月25日

バーゼルワールド、日はまた昇るか。

3月21日から26日までの6日間の日程で、バーゼルワールド2019が開催された。 昨年来、この世界最大のウォッチ&ジュエリーショーが危機的な状況に陥り、 さまざまな対応が採られ始めているとの情報も聞こえてきていた。 そんな中で開催された注目のフェアの状況をお伝えする。 エキシビション主催者の苦悩の一方、新作からはウォッチの未来形も見えてきた。 >>海洋環境保全意識を高めるダイバーズ...
- 2025年08月25日

時をめぐる至福の祭典

パテック フィリップの「ウォッチアート・グランド・エグジビション」。 その第5回の開催地として選ばれたのは、シンガポール。 アートとしてのウォッチメイキングを紹介する貴重なこの機会に、多数の高級時計愛好家たちがつめかけた。 Photo Ikuo Yamashita Text Keiko Honma 2012年のドバイ以来、ミュンヘン、ロンドン、ニューヨークを巡回してきた「ウォッチアー...
- 2025年08月25日

発明と創造の境地

Invenit et Fecit( アンヴィニ・エ・フェシ)―ラテン語で「発明し、創造した」という意味の言葉をブランド哲学に掲げるF.P.ジュルヌ。現代の時計師として最高峰というべき存在であるフランソワ-ポール・ジュルヌの透徹したウォッチメイキングは、着用する人の人生に特別な示唆を与え、新たな「時」へといざなう。 読者であれば、折に触れて紹介しているフランソワ-ポール・ジュルヌ氏が、現代の...
- 2025年08月25日

技術と美を両輪として

「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ2021」において、A.ランゲ&ゾーネからフラッグシップである「ランゲ1」をベースとする2タイプが発表された。ドイツ・ザクセンのウォッチメイキングの伝統が、技術力、審美性の両面で進化を続けていることを如実に伝える傑作に酔いしれたい。 創業者フェルディナント・アドルフ・ランゲが1845年にドレスデン郊外に開いた工房をルーツとするA.ランゲ&ゾーネ。ドイツ・...
- 2025年08月25日

次世代を見据えるスタンス

伝統、技術力、先見性に富んだチャレンジングなスタンス――次世代を見据え、高い意識を持った人々の間で、オーデマ ピゲへの共感が広がっている。「ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ」と「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ クロノグラフ」という二つの新作を紹介しながら、その理由を探る。 今、ライフスタイルやビジネススタイルの変化が急速に進んでいる。デジタルへのアプローチやオンライン...
- 2025年08月25日

ロイヤル オーク、進化し続ける伝説

伝統性、技術力、革新性―あらゆる面で腕時計界をリードするオーデマ ピゲの中でも、1972年の衝撃的なデビュー以来、フラッグシップ的ポジションをキープし続けている名作「ロイヤル オーク」。50周年を機に、このレジェンドモデルの秘められたストーリーと複雑な製造プロセスを改めて検証する。 1875-1972、伝説誕生への道程  ジュネーブの北約50㎞、フランスと国境を接するジュラ山脈に位置する...
- 2025年08月25日

【ミヤビの部屋】素敵な体験No.7

「雫石高級時計工房体験とグランドセイコー」 日経スペシャル「ガイアの夜明け」でもとりあげられていた日本の宝 「セイコー」。中でもその高級時計が生まれる、岩手県雫石にある「盛岡セイコー工業」に潜入してきた。原生林に囲まれ、自然に恵まれた環境の中にある。  今回の目的は「盛岡セイコー工業」の敷地内にあり、2004年に誕生した、歴史と伝統、先進テクノロジーやクラフツマンシップを融合させた「雫石...
- 2025年08月25日

シンガポールで出合うパテック フィリップの世界

パテック フィリップの世界を体感できる「ウォッチアート・グランド・エグジビション」の第5回が、9月28日から10月13日までシンガポールで開催される。2012年からドバイ、ミュンヘン、ロンドン、ニューヨークを巡回し、数々の歴史的なタイムピースや希少なコレクションの展示により各国で好評を得てきた展覧会だ。  過去最大規模となる今回は、マリーナベイ・サンズ内にあるサンズシアターの1800㎡にも...
- 2025年08月25日

“夜明け”を描く豊かな色彩

優雅なドレスウォッチブランドとして愛されてきた「クレドール」。 生誕45周年を記念して、代表作である「リネアルクス」から “夜明け”をテーマにしたアニバーサリーモデルが登場した。 セイコーが手掛けるドレスウォッチブランド、クレドールが、2019年に生誕45周年を迎えた。「クレドール」とはフランス語で“黄金の頂き"を意味する言葉。針やブレスレットなどの職人技による細部の作り込みまでもが美...
- 2025年08月25日

世界限定5本生産の プロトタイプが出品

リシャール・ミルがチャリティオークション開催 2011年より東日本大震災、2016年より熊本地震に対する復興支援を中心に継続したチャリティ活動を行っている、最高級ウォッチブランドのリシャール・ミル。2018年からはチャリティ活動をより一層明確にするために「リシャールミルジャパン基金」を設立。今年6〜7月にかけて実施、35,000,000円で落札された第1弾「RM 67-02 フェルナンド・...
- 2025年08月25日

職人技が光る陶磁器時計

有田焼の時計「PISTA-S2 ARITA」を2名様に 創業70周年を迎える老舗クロックメーカーのリズムは、その品質の高さから日本国内はもちろん、海外からも支持されている業界を牽引する存在だ。  歴史ある有田焼の職人技と、モダンデザインが融合したリズムの「PISTA-S1/S2 ARITA」は、有田の名窯、池田製陶所とのコラボレーションにより生まれた精緻な伝統紋様がエレガントな時計。池田...
- 2025年08月25日

時の原点を行く

JAEGER-LECOULTRE 自社一貫生産体制を持つスイスのウォッチマニュファクチュールの中でも、傑出した技術力を誇るジャガー・ルクルト。1000時間コントロールテスト、すなわち約42日間にわたり精度、耐衝撃性、耐磁性などを社内で精査し、品質を保証している。スイスの公的精度検定COSCが15日間のテストであることに照らしても、いかに厳格かがうかがえる。  このテストは、1992年に登...
- 2025年08月25日

ウブロ×村上隆

ウブロが日本人アーティスト初となる限定コラボレーションモデルを発表 スイスの高級時計ブランドとして知られるウブロが、世界で活躍するトップアーティストの村上隆氏とのコラボレーションウォッチ「クラシック・フュージョン タカシムラカミ オールブラック」を発表。時計とアートの境界を超えたタイムピースが誕生した。  ウブロが日本人アーティストとコラボレーションするのは初めてのこと。村上氏の「お花」...
- 2025年08月25日

優雅に花開くアールデコのDNA

ジャガー・ルクルトのアイコン的タイムピース「レベルソ」の誕生90周年を祝し、女性用の限定モデル「レベルソ・ワン・プレシャスフラワー」が発表された。キャリバー製造に関する同社の技術力の高さはつとに知られているが、審美性、工芸性に関するクラフツマンシップも、他の追随を許さない水準にある。世の女性に捧げられたこのモデルで、その神髄を味わう。 1925年にパリで開催された万国博覧会は、アールデコ博...
- 2025年08月25日

時と暦と宇宙の不思議

地球が太陽のまわりを一周する時間は365日と0.2422日。この端数の扱いを巡って、古来さまざまな方法が試みられ、暦の数奇なヒストリーを生んできた。そんな歴史や、宇宙と時間のロマンを、A.ランゲ&ゾーネの二つのパーペチュアルカレンダーモデルで、じっくりと味わう。 現在、我々が用いているグレゴリオ暦が、ローマ教皇グレゴリウス13世によって施行されたのは1582年のことだ。紀元前45年にカエサ...
- 2025年08月25日

クレドール、美と技術の結晶を銀座・和光で

Text Yasyshu Matsuami  1974年の誕生以来、ラグジュアリーさの中に、和の美意識をたたえた工芸性の高いドレスウオッチで評価をえてきた「クレドール」。「叡智Ⅱ」は、その歩みを象徴する存在だ。セイコーエプソン塩尻事業所の精鋭技術者で構成されるマイクロアーティスト工房が、その製作に当たる。無駄をそぎ落とし、残ったものを極限まで研ぎ澄ますという思想の下、2008年に誕生した初...
- 2025年08月25日

IWCからクラシカルな雰囲気のインヂュニアが登場

伝説的なモータースポーツレースに捧げるモデル 英国の南海岸で開催されるモータースポーツにおける伝説的なイベント、グッドウッド・メンバーズ・ミーティングの第74回が2016年3月21日に開催された。この特別なイベントの公式タイミング・パートナーを2015 年から務めているIWCが、この会場で「インヂュニア」の新モデルを発表。この権威あるモータースポーツイベントに捧げる特別モデルとして「インヂ...
- 2025年08月25日

バルト海に潜む魔物

経年変化を楽しむ時計 “バルト海に潜む魔物" “Enormous creature who lurks in the Baltic Sea"  その名前の通り、実践に培われたプロスポーツ専門時計PRODIVE。  その斬新なデザインと耐久性をご堪能。PRODIVE初の“経年変化を楽しめる"銅製PRODIVE BRONZA No.01。 MADE IN GERMANY ケース ド...
- 2025年08月25日

経年変化を楽しめる銅の時計

マイスターアート55周年記念モデルの世界限定20本の時計を1名様に マイスターアート ミリタリッヒは、現役将校や軍隊OBの意見を取り入れ、戦時中に描かれていた陸海空軍時計の設計スケッチをベースにしたデザイン。中でもマイスターアート55周年記念モデルの時計を1名様に。  このモデルは、物資が不足していた第二次世界大戦中にステンレスではなく銅でつくられ、日独伊連合の中、イタリアからドイツに送...
- 2025年08月25日

61歳のモノローグ  F.P.JOURNE

フランソワ‐ポール・ジュルヌが自身初の直営店を 東京・南青山にオープンして15年が経過した。 40代半ばだった彼は、還暦を超えてなお意気軒昂(けんこう)。 時計づくりにかける変わらぬ情熱と、人生の終盤を視野に入れた さらなる進化のシナリオ…… 胸の内を去来する思いを問わず語りで。 2018年9月、時計業界が騒然とした。「シャネルがモントル・ジュルヌ社の株を20%取得した」というニ...
- 2025年08月25日

響き合うストイックなスタンス

鈴木亮平、35歳。俳優として、ますます存在感を増してきた彼が、高級ウォッチブランドIWCから招待を受け、スイス・シャフハウゼンにある本社や、ジュネーブで開催されたSIHHを訪ねた。自身もIWCのタイムピースの愛用者であり、このブランドに対して特別な思いを抱いている彼が、今回のスイス訪問で体験したこと、共鳴したことは何だったのか? 俳優、鈴木亮平。昨年、大河ドラマ『西郷(せご)どん』に主演、...
- 2025年08月25日

SIHH2019 part1

リシュモングループの新作ウォッチエキシビションSIHHが、 昨年より1日短い1月14日から17日の4日間で開催された。 例年通り、同時期にフランク ミュラー グループのWPHH、 LVMHグループ4ブランドのプレバーゼル、独立系メゾンの新作発表会も行われた。 ウォッチエキシビションの在り方が問われている今、 スイス時計業界は、何を考え、どう動こうとしているのか? 創造性とメッセー...
- 2025年08月25日

新たなウォッチの価値を創造する場所

リシャール・ミルの認定中古モデルを取り扱う「NX ONE銀座」が、2020年の年明けから銀座8丁目に移転オープンした。 H.モーザーの国内唯一の直営店としての顔も持ちつつ、今後はプレミアムウォッチセレクトショップとしてさらなる展開を目指すという。 新たなウォッチの価値を創造する場となる新生「NX ONE銀座」を紹介する。 リシャール・ミルのレアモデルに出合える幸運  2018年の...
- 2025年08月25日

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