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開発着手から32年、スター品種・星空舞誕生!
鳥取県農業試験場
3年ほど前に誕生した、鳥取県オリジナル品種「星空舞(ほしぞらまい)」。どの地域でも満天の星を観察できることから「星取県」を名乗るにふさわしいネーミングだ。その名の通り、透き通った米粒がキラキラ光り、とてもキレイ。炊き上がると、光沢のある白さが際立ち、ふっくらと成熟した美しさを帯びてくる。もちろん味わいも格別。炊飯米を試食させてもらったが、これがまたうまい。粒がしっかり感じられ、粘りがあって、かむほどに甘みが増す。しかも“ベチャ米"ではなく、食して後、口の中に爽やかさが広がる。思わず笑みがこぼれるおいしさである。鳥取県農業試験場がこの新品種の開発に要した時間は、なんと32年!
 1986年にコシヒカリの弱点克服に取り組んだのが始まりだ。


星空舞の開発を手掛けた、鳥取農業試験場作物研究室の高木瑞記麿室長(右)と中村広樹主任研究員(左)。刈り取りを終えた「流れ星田んぼアート」の前で。
 「当時、当県で作っていたコシヒカリには、背が高いために、収穫が近づくと倒れやすいという弱点がありました。いもち病にも、夏の高温にも弱く、一等米が2割しかとれないのが実情だったのです。そこでまず、背の低い遺伝子を入れたコシヒカリの血統の濃い『ゆめそらら』という品種を育成。それを親に、いもち病にかかりにくい遺伝子を持つ『ササニシキBL1号』を交配しました。さらに玄米がきれいな系統、炊飯米がおいしい系統などを選定しながら、交配を重ねていきました」
 と中村広樹氏。前任者から引き継いで新品種の開発に関わって15年のベテラン研究員だ。


育種に使われる稲は、風通しの良い小屋で“出番”を待つ。
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