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ドミニク・クレン、多大な業績が評価される「アイコン」賞を獲得
次に、これまで触れられなかった、特別賞についても書いてみたい。ベスト50は、順位のほかに、スポンサーによる、さまざまな特別賞が用意されている。それらは時に順位より大きな価値がある。まずは、次世代のスターに光を当てる「ワントゥウォッチ」賞。これにはロンドンの「イコイ」が獲得。西アフリカのスパイス使いが新しい風を感じさせる料理とコンテンポラリーな供し方に、シェフとサービスの二人へ贈られた。

 料理人としての、これまでの多大な業績が評価される、いわば功労賞ともいえる「アイコン」賞は、全米で初めて女性シェフで三ツ星を獲得した、サンフランシスコのドミニク・クレンが獲得。ダイバーシティが一つのテーマでもあった今回のアワードにおいて、クレンの受賞は、食の未来や可能性を見せてくれた気がする。もちろん、アイコンアワードの女性シェフの受賞も初めてだ。

「アイコン」賞を獲得したサンフランシスコのドミニク・クレン
 「ベストフィメールシェフ」賞には、4位の「セントランル」のビルヒリオの妻であるピオ・レオンが、クスコに創設した「ミル」において供する、ペルーの産物とその起源を反映させた料理が評価されて受賞。「アートオブホスピタリー」賞には、ウィーンの「シュタイラーエック」が選ばれた。エレガントで夢のような時間を過ごすことができる、言語を超えたもてなしが票を集めた。また、今の時代には不可欠な、未来を見据えた方向性を示す、「サステナブル賞」にはチリ・サンチャゴの「ボラゴ」が受賞。サンチャゴで最も高い山の裾野にあり、先住民族の食文化を大切にしたその料理には、国際的機関Food Made Good Globalも価値を認定しての受賞だ。
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