PAGE...1|2
(上)窓の外の日本庭園は昼と夜、四季それぞれで異なる表情を見せる。
(左)合鴨の胸肉を、皮は香ばしくパリッと、肉はしっとりとジューシーに。
(右)選び抜かれた和牛を匠の技でふっくらと焼き上げる。
たとえばディナーで提供するこの店の目玉、「きたうち山口牧場黒毛和牛」は、口の中ですっと溶ける脂の旨みとふくよかな香り、赤身の風味の濃さが印象的な牛肉。「この肉の味は、通常より長い日数をかけて牛を育てているからこそ生まれるものです」という。一方、ランチで提供するのは、赤身の力強い味わいにフォーカスした「美笑牛(びしょうぎゅう)」だ。重厚な「きたうち山口牧場黒毛和牛」と深みがありながらキレの良い「美笑牛」。それぞれの魅力を体験するために、ランチとディナーの両方に訪れるのも楽しいだろう。
「鉄板焼 しろかね」ではまた、野菜の味の濃さ、ジューシーさにも目を見張らされる。「冬の根菜は、特に山形庄内野菜がすばらしい」と神長氏。季節ごとにさまざまな産地から、最良の野菜を仕入れている。
 同店のディナーコースでは温前菜として「埼玉県産合鴨のロースト」を提供している。鉄板焼店で鴨を焼く
のはめずらしい。
 神長氏によると、「店のコンセプトを固める段階から、メインの肉のほか、当店のシグニチャーとなる何かを設けようと考えていました。それが、この合鴨です」という。旨みが力強く、それでいてクセのない合鴨。牛肉はもちろん、この合鴨も、赤ワインと合わせるとそれぞれを一層引き立てる。
 鉄板焼の魅力は、何と言ってもその臨場感にある。そして、「焼く」というシンプルな調理工程ゆえ、素材の質と技術の完成度が料理の味に直結する。「鉄板焼 しろかね」は、そのいずれをも深く楽しむことができる店。静かな雰囲気に身をおきながら、心に染みる美食を体験―そんな充実の時間を約束してくれる。

●シェラトン都ホテル東京 TEL0120-901-241 
www.miyakohotels.ne.jp/tokyo  
PAGE...1|2
LINK
GOURMET
未来の食文化を先取りする三つ星店
>>2016.1.27 update
GOURMET
神田裕行 真味只是淡 第二十七回
>>2016.11.24 update
GOURMET
伝説のカレーが今よみがえる 旨さは金メダル級!
>>2015.5.22 update
GOURMET
神楽坂石かわ厳選の3品
>>2018.8.15 update
GOURMET
旨い肉を 都会のオアシスの中で
>>2021.1.12 update

記事カテゴリー