
人工的な負荷をかけず、自然の力を利用したワイン造りができるように工夫が凝らされている醸造所を興味深く見る神田裕行さん(左)。それを説明するドメーヌ ミエ・イケノ代表の池野美映さん(中)。今回、神田さんに池野さんを紹介した、漫画『神の雫』の原作者・亜樹直の一人、樹林ゆう子さん(右)。

神田裕行、Mie Ikenoと出会う
Photo Chiyoshi Sugawara Text Junko Chiba
元麻布「かんだ」の神田裕行さんは今、日本ワインの拡充を図ろうと、ワイナリーを訪ねる機会を増やしている。今回の訪問先は、池野美映さんが2007年にオープンした「ドメーヌ ミエ・イケノ」。標高750m、八ヶ岳のふもとで葡萄栽培から一貫してワインを造るドメーヌだ。両者の縁をつないだのは、漫画『神の雫』の原作者・亜樹直(あぎただし)の一人、樹林ゆう子さん。3人が繰り広げる“ワイン談議”から、華やかな香りが立ち上る。
小淵沢駅からドメーヌ ミエ・イケノへ。晴天率の高いこの地に珍しく、この日は土砂降り。神田裕行さんと樹林ゆう子さんを醸造所で出迎えた池野美映さんは、「晴れていれば北に八ヶ岳連峰、東に秩父連山、南に富士山、西に南アルプスが望めるんですよ」と、少し残念そう。