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トウモロコシと豆乳をゼラチンで寄せた「とうもろこし豆腐」が主役の一品。ゆでエビ、そうめん、キュウリなどとともに盛り付け、旨だしをかける。赤、黄、緑、白の彩りが鮮やか、かつ四角い豆腐と丸いエビのコントラストも楽しい、涼やかな一品。
品格を保ちつつ、進歩し続ける、日本料理
「工夫をしても日本料理の品格を保つのが大切」、とも語る。「陰陽五行、花鳥風月。日本料理には守るべき決まりごともあります。そこから踏み外さないように」
 例えば、陰陽は「主役と脇役」ということ。アワビと生ノリ、とうもろこし豆腐とエビという具合に、主・脇の役割をはっきりさせたシンプルな構成が、日本料理本来の姿だ。
「魚を肉で巻くような、主役を重ねることは、西洋料理ではありますが、日本料理では格調を崩します」
 穏やかな人柄ながら、料理に関しては反骨心を持って取り組んできた野﨑氏。
「『昔からこうだから』というだけで料理を作っていては、結局長続きしません。時代は流れているのだから」と話す。「これからは若い人を前に出しながら、徐々に引っ込みます」と笑うが、後進を引き立てつつ進歩を続けるに違いない。

●分とく山 東京都港区南麻布5-1-5
TEL03-5789-3838 waketoku.com
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