
蒸しアワビと生ノリの組み合わせを、3種類のたれ――トマトつゆ、胡麻だれ、胡麻加減酢――とともに。分とく山の定番料理「アワビの磯焼き」の変化形(柔水貝)。新ショウガ、焼きナス、花付きキュウリなど、夏らしいみずみずしい食材とともに盛り込む。
直前仕事を徹底し、できたてを提供する
「一度でも冷蔵庫に入れると風合いが落ちる」のだという。できたてを提供するには時間のコントロールが必要。料理店ではなかなか難しいことだが、「そうした基本的なことに丁寧に向き合うのが、本当のおいしさにつながるのです」と話す。
一見、熱々の料理ほど作りたてが重視されそうだが、冷たい料理こそ、素材の持ち味をはっきりと表現することが大事だ。
「人が味を感じるのは10℃〜70℃。冷たくしすぎても、味がしなくなってしまう。なので、うちはいわゆる“冷たい一品"も生温かいくらいの温度でお出ししています。その分、見た目で涼感を表現するのです」
大鉢にたっぷりの氷を盛り込み、そこにのせたガラスの器も涼しげなアワビの料理は、一気にテーブルに涼をもたらす一品。ただし主役のアワビはもちろん、3種類のたれも冷やしすぎない。ちなみにたれはトマトつゆ、胡麻だれ、胡麻加減酢の3種類。どれも、そのまま飲めるほどの控えめの味つけだ。「淡味ほど、贅沢なんです」と野﨑氏。ほどよい温度で、本来の旨みが豊かに感じられるアワビ。磯の香りが立つ生ノリ。涼感をたたえながらも、それぞれの個性が際立つ味つけで仕立てる。
一見、熱々の料理ほど作りたてが重視されそうだが、冷たい料理こそ、素材の持ち味をはっきりと表現することが大事だ。
「人が味を感じるのは10℃〜70℃。冷たくしすぎても、味がしなくなってしまう。なので、うちはいわゆる“冷たい一品"も生温かいくらいの温度でお出ししています。その分、見た目で涼感を表現するのです」
大鉢にたっぷりの氷を盛り込み、そこにのせたガラスの器も涼しげなアワビの料理は、一気にテーブルに涼をもたらす一品。ただし主役のアワビはもちろん、3種類のたれも冷やしすぎない。ちなみにたれはトマトつゆ、胡麻だれ、胡麻加減酢の3種類。どれも、そのまま飲めるほどの控えめの味つけだ。「淡味ほど、贅沢なんです」と野﨑氏。ほどよい温度で、本来の旨みが豊かに感じられるアワビ。磯の香りが立つ生ノリ。涼感をたたえながらも、それぞれの個性が際立つ味つけで仕立てる。