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(上)ふぐの白子を鯛の身、桜の葉、鯛の皮で包んで揚げた鯛の桜揚げ。桜餅のような見た目が愛らしい。(左)石塚さんの大好物の鯛茶漬けは7年研究して今年、店のメニューとした。ゴマだれと煎茶で割った出汁で、ありそうでない“鯛茶”に仕上げた。(右)あか坂 帰燕の石塚啓晃さん。「500回以上は作った」という鯛の兜煮を久々に料理しながら、修業時代を思い出したそう。旬を迎えた鯛を見事、モエ ロゼに合わせた。
モエ・エ・シャンドン ロゼ アンペリアルと合わせるとなると、“お造り"では違うなと思い、まず、桜餅をイメージした鯛の桜揚げを作りました。鯛の身で巻いたふぐの白子のクリーミーな甘さ、香りが、モエ ロゼの華やかな香りとふくよかな味わいをさらに引き立てます。お椀(わん)は、鯛の潮の若竹椀。鯛の骨の出汁にワカメの旨みが加わり、ワカメのすり流しのような濃厚な汁になります。これとモエ ロゼのコクが合いますね。
 メーンは、モエ ロゼの甘みとフルーティーな香りに負けない兜(かぶと)煮。鯛の頭に「出汁をかけて乾かして」の作業を繰り返していると、鯛の脂と調味料が乳化します。こうして丁寧に煮た鯛の身の甘みと、モエの豊かな甘みが好相性ですね。しめは、酒のさかなにもなる鯛茶漬けにしました。ゴマだれであえた鯛をそのまま食べても、煎茶で割ったかつお出汁をかけても、モエ ロゼの酸味とフルーティーな香り、繊細な泡の余韻を楽しむのに、最適な組み合わせではないでしょうか。

●あかさか きえん
東京都港区赤坂2-18-8
TEL03-3505-0728
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