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思いは、生産者とともに
この「ジビエおでん」を始め、新メニューが形になるまでには、調理スタッフやサービススタッフを交えて試食をくり返し、忌憚(きたん)のない意見を聞くのだという。「皆、『生産者の思いが生きているか?』、『お客さまに伝わる料理とは?』ということをよく考えている。この地でゲストを迎える当事者としての意識が強まったと感じています」と稲家氏。
 こうしたスタイルが実現したのも、稲家氏の誠実さと粘り強さのたまものだ。ディナー、そして朝食の時間中、メインダイニング「日本料理 嘉助」の一角にあるカウンター内で、最終調理工程の指揮をとりながらホール全体を気にかける稲家氏。
 穏やかなたたずまいながら、心通わせる生産者たちと、目の前のゲストに対する熱い思いがぬくもりとなってダイニング全体を包む。料理の味も空間も、まさに山のリゾートにおける「食の進化形」を提示――そんな感覚を抱かせる風景が広がる。

●星のや総合予約 TEL0570-073-066(9:00~20:00)
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星のや軽井沢料理長 稲家栄二
1964年福岡県生まれ。大阪・北新地の割烹で修業ののち、ホテルや旅館で経験を重ねる。2005年に星野リゾートに入社、「星のや軽井沢」オープンより同館の調理で手腕を振るう。2013年5月に総料理長に就任。「山の懐石」を掲げ、日々料理の開発とチームの牽引に取り組む。
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