
「サンマを一尾まるごと」というテーマを現代的に表現。板状のメレンゲは、サンマの頭と骨入り。中にはサンマの低温コンフィ、牛肉のタルタルなどで構成される品が入る。
緻密な料理で、感情をゆさぶる Ode
今年の9月23日にオープンしたばかりだが、すでにフランス料理好きの間で評判を高めている「オード」。オーナーシェフの生井祐介氏は、東京・八丁堀の「シック・プッテートル」でシェフを務めている時から多くのファンを集め、ミシュランの一つ星も獲得した実力の持ち主だ。 そんな生井氏が、料理を軸にして、サービスやしつらえを含めたレストランの総合的な表現を追求する場が誕生した。
作り手の感情を伝える
「オード」の店内の中央に据えられているのが、シックなグレーの色も目を引く、大きなコの字形のカウンターだ。カウンターの中でシェフやスタッフが調理する様子を見るのを楽しみながら、お客は食事をする。また、調理スタッフが適宜、料理をお客にサーブする。「料理人は、よい食材を手にすればワッとうれしくなり、その気持ちのままで料理をします。そんな気持ち、感情ごとお客さまに直接伝えたく、カウンター主体にしたのです」と、生井氏は話す。
今回紹介した前菜は、生井氏がシグネチャーメニューとして位置づける一皿。「サンマ一尾全体を味わう」がテーマだ。サンマの身はコンフィに、内臓は豚の血や背脂、炒めた玉ねぎとともにブーダンノワールのピュレに。頭と骨は、アンチョビとともにメレンゲに仕立てた。
低温でコンフィにしたサンマは、とろりとした柔らかさと青魚特有の力強い旨みを持つ。これを、弾力のある食感と牛肉の旨みをストレートに感じるタルタルと組み合わせ、相乗効果もきいたパワフルな味わいに。小タマネギの酢漬けをしのばせ、旨み豊かな一品に酸で輪郭を描いた。
特注した、深みのあるグレーの皿にそっと盛り付けられたグレーの料理、というビジュアルにも驚かされる。さらに、そのモノトーンの見た目の中に、複雑で奥行きある旨みの世界が広がっているという意外性も強く印象に残る一品だ。
作り手の感情を伝える
「オード」の店内の中央に据えられているのが、シックなグレーの色も目を引く、大きなコの字形のカウンターだ。カウンターの中でシェフやスタッフが調理する様子を見るのを楽しみながら、お客は食事をする。また、調理スタッフが適宜、料理をお客にサーブする。「料理人は、よい食材を手にすればワッとうれしくなり、その気持ちのままで料理をします。そんな気持ち、感情ごとお客さまに直接伝えたく、カウンター主体にしたのです」と、生井氏は話す。
今回紹介した前菜は、生井氏がシグネチャーメニューとして位置づける一皿。「サンマ一尾全体を味わう」がテーマだ。サンマの身はコンフィに、内臓は豚の血や背脂、炒めた玉ねぎとともにブーダンノワールのピュレに。頭と骨は、アンチョビとともにメレンゲに仕立てた。
低温でコンフィにしたサンマは、とろりとした柔らかさと青魚特有の力強い旨みを持つ。これを、弾力のある食感と牛肉の旨みをストレートに感じるタルタルと組み合わせ、相乗効果もきいたパワフルな味わいに。小タマネギの酢漬けをしのばせ、旨み豊かな一品に酸で輪郭を描いた。
特注した、深みのあるグレーの皿にそっと盛り付けられたグレーの料理、というビジュアルにも驚かされる。さらに、そのモノトーンの見た目の中に、複雑で奥行きある旨みの世界が広がっているという意外性も強く印象に残る一品だ。
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