
1989年から6代目当主を務めるオリヴィエ・クリュッグ。世界各国に初代の教えを伝えながら、クリュッグiDなど新しい試みも積極的に行う。日本文化への深い理解と愛情を持つ。
“歓(よろこ)び"こそがシャンパーニュの本質である―。クリュッグの原点であるこの思想に、ヨーゼフは早くから気づいていたようだ。しかし、それまでにあった、天候によって簡単に質が左右されるシャンパーニュでは、いつでも最高の歓びを与えることはできない。そこで描いたのが、冒頭で述べた彼独自の夢、「年ごとの天候に左右されることなく、毎年、最高のシャンパーニュを世に送り出すこと」である。
ヨーゼフが追求したのは、テロワール(土壌)によって異なる一つひとつのワインの個性だ。特質や特異性など、そのブドウの木が持つ個性を見極め、区画を選別することからシャンパーニュ造りが始められる。このためにヨーゼフは、リザーブワインの広大なライブラリーを導入した。そして、庭程度の小さな区画から収穫されたブドウの個性を尊重し、その個性を磨き上げ、優れた職人技を駆使してブレンドすることにより、シャンパーニュの究極の個性を呼び起こすことに成功。こうして、毎年最高のシャンパーニュを提供する、最初にして唯一のシャンパーニュメゾンを創業した。ヨーゼフ・クリュッグ43歳の時である。同時に、特定の収穫年のブドウは、その年にしか味わえない個性を持つと考えたヨーゼフは、現在のクリュッグ ヴィンテージにあたる「キュヴェ No.2」を造る。
ヨーゼフが追求したのは、テロワール(土壌)によって異なる一つひとつのワインの個性だ。特質や特異性など、そのブドウの木が持つ個性を見極め、区画を選別することからシャンパーニュ造りが始められる。このためにヨーゼフは、リザーブワインの広大なライブラリーを導入した。そして、庭程度の小さな区画から収穫されたブドウの個性を尊重し、その個性を磨き上げ、優れた職人技を駆使してブレンドすることにより、シャンパーニュの究極の個性を呼び起こすことに成功。こうして、毎年最高のシャンパーニュを提供する、最初にして唯一のシャンパーニュメゾンを創業した。ヨーゼフ・クリュッグ43歳の時である。同時に、特定の収穫年のブドウは、その年にしか味わえない個性を持つと考えたヨーゼフは、現在のクリュッグ ヴィンテージにあたる「キュヴェ No.2」を造る。