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農業家、木村幸司さん。ようやくマンゴーを本格的に育てられる土地が見つかり、初年度に収穫できたマンゴーは、1100個。うちの100個をJAに出すと、93個も糖度15度以上、大きさ350g以上の「太陽のたまご」として出荷することができた。
とはいえ、新規就農者を迎える体制はさほど整っていなかった。
「会社を53歳で辞めて、川南町に移住。家は買っていたが、マンゴーをつくる畑がなかなか見つからず。後々は観光農園をやりたいという夢もあって、研修生として働きました。でも川南町には私の理想の観光農園がなくて。農地を見つけながらブドウ畑でアルバイトするなどして生計を立てました。やっとビニールハウスを貸してくれるという人が見つかったのは移住から2年後のこと」
 前はミニトマトを栽培していたというビニールハウスのさびた鉄の枠組みを塗り、ビニールを張りかえてのスタート。移住後、鉢で管理していたマンゴーの苗を地植えにした。そして春に借りた畑を11月に農園としてオープン、翌年の4月には1100個ものマンゴーを収穫できたのだ。
「おいしいマンゴーができたので、6次産業化としてマンゴーのコンフィチュール(ジャム)をつくり始めました。近所の農家がつくったマンゴーやブドウ、キンカンなど約10種の果物もコンフィチュールにして、インターネットや百貨店の通信販売などで販売。昨年の6月には、ベルギーの食品のミシュランと言われるiTQi(国際味覚審査機構)から日本のジャム部門で初めての最高賞の『三ツ星』を受賞しました。これからも、川南町のいろいろな果物のおいしさをもっと広めていきたい」と目を輝かせた。
 木村さんいわく、「マンゴーをおいしく育てる秘訣(ひけつ)は、どれだけ多く日に当てるか」だそう。実の向きを変えるなど、手間暇を惜しまず、人の手をかけて育てるのが一番だと。
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