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川南町の現代の開拓者――マンゴー
宮崎県の中央部(西都市の東)、日向灘(ひゅうがなだ)に面した川南町(かわみなみちょう)は、温暖な気候と豊かな自然に恵まれ、まさに農業、漁業、畜産業がそろう土地だ。陸軍落下傘部隊の発祥地でもあるこの地には、かつて広大な軍用地が広がっていた。戦後の基地の開放に伴い、国の大規模な開拓事業が行われた日本三大開拓地の一つだ。そして今、川南町では「豊かさを実感する暮らし」を実現する“移住"を推進している。この地に自らの夢を描いて8年前に移住したのが、木村幸司さんである。もともとは建設コンサルタント会社に長く勤め、“脱サラ"した。仕事柄、日本全国を飛び回り、勤務地もさまざまだったという木村さんは、50歳を機に第二の人生をどうするか真剣に考えたという。
「青森出身で新潟勤務が長かったこともあり、新潟出身の妻と“もう雪はいいね"って(笑)。暖かな土地で健康的に、やりがいのある仕事に就きたい、さらに言えば年金だけに頼らずに安定した暮らしをしたいと思うようになりました」
 そこで各都道府県が新規就農など“移住"をあっせんするセミナーに出かけて、出合ったのが川南町だ。
「サラリーマン時代に45都道府県に行った経験があったのですが、宮崎には足を踏み入れたことすらなくて。ただ、宮崎は暖かだし、川南町が開拓地であることを知って、就農する移住者を受け入れる体制が整っていると、即決したんです」
(上)今でもJAに出荷するのは100個と決め、そのほかは独自ブランド「時の雫」としてインターネットなどで販売している。
(下)“三つ星”のコンフィチュールは、小さい鍋で3kg程度を丁寧に手作りしている。材料はマンゴーの果実と砂糖、宮崎の特産品ヘベスだけである。
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