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Salmon
紅鮭に塩を打ち1週間熟成させてから凍らせ、ルイベに。その薄切りを、ウオツカで漬けたイクラとともに。紅鮭は舌の上でひやりとした後に溶け、練れた旨みが口の中に広がる。
日本の晩秋はジビエで
解禁直後の宮城県産真鴨を使った料理は、「真鴨(まがも)にはソース・サルミ(血と内臓のソース)」というフランス料理の定石を崩したもの。日本の真鴨の優しい味わいを生かすには、ソース・サルミは濃厚過ぎる。それと、「送られてきた真鴨の口に、実りを迎えた米がいっぱい詰まっているのを見て思いついた」というのが、今や谷にとって定番となった真鴨と米の組み合わせだ。今回は秋の天然キノコを豊富に使ったスープに、ゆで米を乾燥させてから揚げた米をかけるスタイルで提供。米はスープを吸って旨み豊かなリゾットになり、真鴨と深く調和する。
 赤色が鮮烈な紅鮭(べにざけ)の料理は、塩をきかせつつ熟成させた紅鮭のルイベと、ウオツカ漬けのイクラの組み合わせ。秋鮭の1週間の熟成を経て練れた旨みと、イクラの上質な脂が互いを高める。ホタテのムースリーヌもまたフランス古典料理の一つだが、長年の試行錯誤の結果、谷はブラマンジェのような柔らかい食感を実現。冬の天然ホタテ特有の気品ある旨みに満ちたこのムースリーヌに、ブール・ブランソース、カブ、ハニートリュフを合わせ白一色の仕立てに。美しさと味のインパクトを両立させた。
Coquille Saint-Jacques
柔らかな食感のホタテのムースリーヌを、ブール・ブランソース、カブ、ハニートリュフとともに。ソースの旨み、ハニートリュフの優しい風味が、天然ホタテのコクを引き立てる。
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