
大きな窓から夕陽が差し込むロビー。自然の光と、幻想的な千人灯籠おどりをイメージした明かりを融合させた陰影のある空間。

Calm and Spectacular View
Text Rie Nakajima
2021年4月、熊本駅ビルにオープンしたホテル「ザ ブラッサム 熊本」。そこに1室のみ用意された「離れ~ THE SUITE」は、天草まで見渡せる庭と熊本ゆかりのアートを配した、贅を尽くしたくつろぎの空間だ。九州各地への旅の新たなる拠点として、また、ゆったりと羽を休められる定宿として選択したい。
最上級のくつろぎと、この上ない利便性。その2つを兼ね備えたホテルが、2021年4月にグランドオープンした熊本駅直通のランドマークホテル「ザ ブラッサム 熊本」だ。JR九州ホテルズの最上位ブランドであり、東京・日比谷、福岡・博多に次ぐ新たな展開。「新しい明日に灯(ともしび)を」という現代にふさわしいコンセプトを掲げ、熊本の自然や文化を取り込み、香りや音にまでこだわった「火の国」「水の都」熊本を五感で表現したホテルである。
その魅力を最も体感できるのが、1日1組だけの特別な客室「離れ~THE SUITE」だ。扉を開ければ、そこにはこの部屋のために設しつらえられた庭が広がる。金峰山(きんぼうざん)や遠く有明海や天草まで見渡せる絶景が、ゲストを優しく迎えてくれる。室内は、い草の産地である八代(やつしろ)市の本畳を敷き詰めたベッドルーム、山鹿(やまが) 市産の鍋田石(なべたいし)で設えたバスルームなど、県内ゆかりの素材を贅沢に用いた大人の空間。熊本出身の書道家・武田双雲氏による書や、緻密な細工の美しさに目を見張るものがある八代(高田)焼宗家 上野窯(あがのかま)の器、黒い地鉄(じがね)に金銀の装飾を施した武家文化の品格と重厚感が漂う田憲太郎氏による肥後象がんなど、凜とした力強い作品群が部屋を彩る。ミニバーには、熊本ゆかりの酒やドリンクを用意。時代を超えて受け継がれてきた熊本の美を愛でながら、ゆったりと静かな時を過ごすことができる。
客室以外にも、館内の細部に至るまで熊本ならではのもてなしの心が行き届いている。1階のホテルエントランスでは、熊本南小国町(みなみおぐにまち)の小国杉から抽出したオリジナルエッセンシャルオイルの香りでお出迎え。9階ロビーには、熊本の自然や祭りなどの文化から紡ぎ出されたオリジナルサウンド「心音(ここね)」が流れ、熊本・山鹿の千人灯籠おどりをイメージした陰翳礼讃(いんえいらいさん)の美意識が感じられる。
その魅力を最も体感できるのが、1日1組だけの特別な客室「離れ~THE SUITE」だ。扉を開ければ、そこにはこの部屋のために設しつらえられた庭が広がる。金峰山(きんぼうざん)や遠く有明海や天草まで見渡せる絶景が、ゲストを優しく迎えてくれる。室内は、い草の産地である八代(やつしろ)市の本畳を敷き詰めたベッドルーム、山鹿(やまが) 市産の鍋田石(なべたいし)で設えたバスルームなど、県内ゆかりの素材を贅沢に用いた大人の空間。熊本出身の書道家・武田双雲氏による書や、緻密な細工の美しさに目を見張るものがある八代(高田)焼宗家 上野窯(あがのかま)の器、黒い地鉄(じがね)に金銀の装飾を施した武家文化の品格と重厚感が漂う田憲太郎氏による肥後象がんなど、凜とした力強い作品群が部屋を彩る。ミニバーには、熊本ゆかりの酒やドリンクを用意。時代を超えて受け継がれてきた熊本の美を愛でながら、ゆったりと静かな時を過ごすことができる。
客室以外にも、館内の細部に至るまで熊本ならではのもてなしの心が行き届いている。1階のホテルエントランスでは、熊本南小国町(みなみおぐにまち)の小国杉から抽出したオリジナルエッセンシャルオイルの香りでお出迎え。9階ロビーには、熊本の自然や祭りなどの文化から紡ぎ出されたオリジナルサウンド「心音(ここね)」が流れ、熊本・山鹿の千人灯籠おどりをイメージした陰翳礼讃(いんえいらいさん)の美意識が感じられる。