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「蔵」をイメージした展示室。92%という高透過率を誇る継ぎ目の少ない大きなガラスや、30㎝~100㎝までの可動式の展示ケースを採用したことで、高精細映像のようにクリアに画家たちの筆致を間近で見ることができる。
近年、日本美術が注目されている。伊藤若冲が彗星のように現れブームを呼び起こしたことに始まり、円山応挙、上村松園(うえむらしょうえん)など、日本美術の歴史を築いてきた画家の展覧会に、幅広い年代層の人々が列を作るようになった。そんな中、嵯峨嵐山に登場した福田美術館。京都画壇を中心に、約1500点の秀逸なコレクションを持ち、開館記念として開かれた「福美コレクション展」では、初公開の狩野探幽筆「雲龍図」などが披露されて話題を呼んだ。
 「最近では、明治から昭和にかけて活躍した木島櫻谷(このしまおうこく)も大変な人気です。コレクション展では、櫻谷の作品で行方不明になっていた『駅路之春(うまやじのはる)』が約80年ぶりに公開されました。独特の構図で色合いが美しく、馬の瞳もかわいいところが、とても気に入っています。個人的に日本美術のリアルな動物の絵が好きなので、竹内栖鳳(せいほう)の『猛虎』などもおすすめですよ」と、館長の川畑光佐氏。
 「当館では“100年続く美術館"をコンセプトに、日本美術のファンの方にも、初心者の方にも楽しんでいただける展示を目指しています。コレクションも名だたる作家の作品の中から、大きなもの、美しいものなど、どなたでも感動を覚えていただけるような作品を集めてます」
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