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(左)鮎と賀茂なすの豆板魚は、鮎のしっかりした味わいと、賀茂なすの風味、四川風のソースのピリ辛味、香菜の香りが絶妙のハーモニーを奏でる一品。
(右)基本は全て頭に入っていて、レシピはほとんど持たず、使う食材や気候、客の様子などを見て、その日のベストなさじ加減をする料理スタイルを貫く鯰江真仁さん。近頃は和食の季節感にインスパイアされることが多いという。
「いやぁ、鮎はやっぱり塩焼きがおいしい。僕も鮎は大好きで、この季節になると日本料理店に通っては、一度に5、6匹の塩焼きを平らげてます。出身が岐阜県だから、周囲は川だらけ。どの川にも鮎がいて身近な存在でした。その鮎を中華に仕立てるとなると難しいな……」と鯰江真仁(なまずえまさひと)さんは言いながらいろいろ考えた末、「中華の王道を行こう」と決めた。そうして出来上がった特別料理が「鮎と賀茂なすの豆板魚(とうばんゆい)」だ。
「鮎は天竜川でとれた18cmくらいの、やや大ぶりのもの。それをまず開き、5%の塩水に10分くらい漬けて、天日で半日ほど干す。皮も身も味が凝縮されて、旨みが出てきます。あとは粉をまぶして、油を入れながらゆっくり焼く。そうすると、骨まで食べられます。で、同じ夏の味わいとして賀茂なすを合わせました。ナスは多めの油で揚げ焼きみたいにして、鮎を上に載っけて。そこに四川風の辛いソースをかけて煮込んでいます。このソースが一番中華っぽいところかな」


●マサズキッチン
東京都渋谷区恵比寿1-21-13 コンフォリア恵比寿B1
TEL:03-3473-0729
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