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ホテルから歩いて2分ほどの出町桝形商店街は、食料品や衣料、雑貨店40軒余りが軒を連ねるローカルなアーケードだ。桝形は京都御所に近いこともあり、公家や学者が多く住んだ一画だった。
 江戸時代に小売店が次々と開業、1970年にアーケードができると食通の市民でにぎわった。今ではそのレトロな雰囲気と合わせ、観光客も訪れるように。
 商店街は日本海側から魚介類を運ぶ鯖街道の終着点でもあった。出町橋のたもとには「鯖街道終着の地」という石碑が立つ。丸一日かけて京都に着くと、塩味の程よいしめ鯖の寿司となったという。今も伝統の鯖寿司店が周辺に点在する。
 鴨川を隔てたホテルの対岸には、20世紀初頭に建てられた旧三井家下鴨別邸がある。緑に囲まれ、しっとりと苔むした日本庭園に面する3階建ての木造建築だ。2階には庭を一望にする20畳を超える座敷があり、今も宴会などに借り切ることができる。山海の幸が並ぶ、三井家の宴が想像される。
(上左)重要文化財にも指定されている旧三井家下鴨別邸。望楼が特徴的な明治期の「主屋」と大正期に増築された「玄関棟」、「茶室」の3棟で構成され、主屋前には庭園が広がる。(上右)旧三井家下鴨別邸は鴨川を隔てたホテルの対岸に立つ。(下左)若狭地方でとれた魚介類を京都に運ぶために整備された鯖街道。魚介類の中でもとくに鯖が多く運ばれたことから名付けられた。鴨川に架かる出町橋のたもとには「鯖街道終着の地」の石碑が立てられている。(下右)端正なたたずまいの外観がゲストを迎える。
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