
英虞湾を一望できる横山展望台から、志摩観光ホテルを望む。

伝統と革新が同居する
「美食」の名門ホテル
「美食」の名門ホテル
Text Aya Hasegawa
日本が誇るリゾートで五感を満たす滞在を
志摩観光ホテル、1951年に戦後初のリゾートホテルとして開業した名門ホテルだ。長年のファンからは“シマカン"の愛称でも親しまれている。「G7伊勢志摩サミット2016」の会場となったことでも記憶に新しいのはないだろうか。“シマカン"を紹介するにあたってフィーチャーしたいトピックスはいくつでもあるが、まずその立地。志摩半島の南端、穏やかな英虞(あご)湾を臨む賢島の高台に立つ。伊勢志摩エリアのなかでもひときわ風光明媚な賢島までは、名古屋から近鉄特急で約2時間。アクセス抜群とは言い難いが、到着し、美しい景色に出あった瞬間、旅の疲れは一気に吹き飛ぶのではないだろうか。
この地の魅力は自然だけではない。伊勢えび、鮑を始め、松阪牛など三重のとっておきのご馳走が集結する場所でもある。もともと三重県は広く海に面し、海の幸には恵まれた立地にある。なかでも志摩地方は、その種類も豊富で古代には「御食つ国(みけつくに)」、すなわち神様の食料を献上する国として知られていた。大伴家持は、「御食つ国 志摩の海女ならし真熊野(まくまの)の小舟に乗りて 沖へ漕ぐ見ゆ」(万葉集)と詠んでいる、伊勢えびや鮑などの食材は、今なお伊勢神宮の神饌となっている。
この地の魅力は自然だけではない。伊勢えび、鮑を始め、松阪牛など三重のとっておきのご馳走が集結する場所でもある。もともと三重県は広く海に面し、海の幸には恵まれた立地にある。なかでも志摩地方は、その種類も豊富で古代には「御食つ国(みけつくに)」、すなわち神様の食料を献上する国として知られていた。大伴家持は、「御食つ国 志摩の海女ならし真熊野(まくまの)の小舟に乗りて 沖へ漕ぐ見ゆ」(万葉集)と詠んでいる、伊勢えびや鮑などの食材は、今なお伊勢神宮の神饌となっている。