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イズカサゴのウニ包み 花穂紫蘇の香り
現代の食事は糖質やコレステロールの多い肉類などを制限する傾向にあり、かく言う私もそのようにしている一人だが、もしかしたらもっと肉食を制限し、菜食に通ずるようになればさらに菜の旨みを鋭く知覚することができるようになり、まだ見ぬ新しい味覚世界を見ることができるやもしれない。
 春分を過ぎるとやってくるものに桜海老がある。駿河湾の由比の桜海老は厳冬の頃は深海にいて、水温が上がると浮上し、漁期を迎えるのだが、この桜海老を使ったかき揚げがめっぽうおいしい。
 小麦粉で作る衣は、桜海老がバラバラにならないギリギリに。揚げる目安は香ばしく、うっすらとこげ目がつく程度に、そして最大のコツは揚げたてのジュージューいっているのを素早く沸騰させたタレにくぐらすことである。天丼のたぐいは皆そうだが、サクッとした食感を残しつつ、タレ味をつけるためにはこうするしかない。油から上がったタネは高温を低下させようと、周りの空気を急激に吸いこもうとするが、この時にアツアツのタレをくぐらせると一気に味が行きわたりべちゃっとすることなく仕上がる。
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