


湖畔に突き出た14haもの広さがある公園「クイーンズタウン・ガーデン」。樹齢を重ねた大木の下には、ゆっくりくつろげるベンチがある。何げない野の花、野鳥もかわいらしい。 / 菜園からハーブや野菜を収穫してすぐに調理された料理は、色鮮やかで美しい。仔羊やポーク、牛なども近くの生産者と提携している。また産みたての卵を用いた朝食も好評だ。 / クイーンズタウンのエコホテル「シャーウッド」のオーナーのサム・チャップマンさんは、今年のハーブや野菜の収穫に笑顔を見せる。アーティチョーク、ルバーブ、ズッキーニもおすすめと話す。
こうした時代の流れに、地元のキーウィ(ニュージーランド人の愛称)たちは、世界に誇る豊かな大地こそが、唯一無二のアセットであることを認識している。オーガニックレストランやサステイナブルな宿泊施設などが登場し、注目されている。その一つ、「シャーウッド」は、3ha ものオーガニック菜園を持つ、湖畔のエコホテルだ。オーナーのサム・チャップマンさんは、海外で10年近く働いて経験を積み、故郷に戻って、4人の仲間と共に既存のホテルを買い取り、4年前に78室のエコホテルを開業した。エネルギーの大半は太陽光発電でまかない、野菜の半分は自家製、その他も地元のオーガニックな食材を使用する。リサイクル品で改装したという素朴で味わいある雰囲気のカフェで、発泡性のオーガニックワインと一緒に、滋味あふれる山海の幸を味わえる。
昨今のニュージーランドの進化は、海外でさまざまな経験を積んだ若者が帰ってきて、地元のよさを再発見し、それを〝資源〞として活用した事業やプロジェクトが随所で花開いているからだろう。
昨今のニュージーランドの進化は、海外でさまざまな経験を積んだ若者が帰ってきて、地元のよさを再発見し、それを〝資源〞として活用した事業やプロジェクトが随所で花開いているからだろう。