


(上)「富士の水の循環と反映」をテーマにした坂茂設計の静岡県富士山世界遺産センター。富士の湧水をひいた水盤で逆さ富士を出現させた。坂 茂《静岡県富士山世界遺産センター》2017年 静岡 撮影:平井広行
(左)自然の美と建築、そして信仰を一体化させた安藤忠雄の代表作の一つ「水の教会」。自然の風景や光を取り込んだシンプルな建築はあまりにも荘厳で美しい。安藤忠雄《水の教会(星野リゾート トマム)》1988年 北海道 画像提供:星野リゾート トマム
(右)谷口吉生が手掛けた鈴木大拙館。仏教哲学者・鈴木大拙の世界を、緑地を背景にした思索空間棟や静謐な水鏡の庭で表現している。谷口吉生《鈴木大拙館》2011年 金沢 撮影:北嶋俊治
(左)自然の美と建築、そして信仰を一体化させた安藤忠雄の代表作の一つ「水の教会」。自然の風景や光を取り込んだシンプルな建築はあまりにも荘厳で美しい。安藤忠雄《水の教会(星野リゾート トマム)》1988年 北海道 画像提供:星野リゾート トマム
(右)谷口吉生が手掛けた鈴木大拙館。仏教哲学者・鈴木大拙の世界を、緑地を背景にした思索空間棟や静謐な水鏡の庭で表現している。谷口吉生《鈴木大拙館》2011年 金沢 撮影:北嶋俊治
縄文住居から最新建築まで100プロジェクトの展示を通して、世界を魅了する日本建築の本質、そして未来を探る。
建築は息の長いアートだ。丹下健三が64年前に手掛けた広島平和記念公園が今見ても完璧で美しいように、優れた建築は時代が変わっても人々の琴線に触れる美をもたらし続ける。それは、建築が芸術であるだけでなく、機能美が追求されたものであり、多くの場合、万人に向けた普遍的なものであるからだ。だからこそ日本の建築も、近年、突然現れた感性ではなく、はるか昔から脈々と受け継がれてきた日本の美意識を継承したものであるはずだ。
そのDNAを肌で感じさせるべく、本展は縄文時代の住居から未来の計画案を含む100プロジェクト、展示総数400点を超える壮大なスケールで展開される。
見どころは、「わび」を空間化させた千利休作とされる茶室、国宝《待庵》の原寸大の再現模型、丹下健三の自邸を3分の1スケールで再現した巨大模型など。メディアアートを手掛ける齋藤精一率いるライゾマティクス・アーキテクチャーによる、レーザーファイバーと映像を駆使して日本建築のさまざまなスケールを3Dで体感するインスタレーションも見ごたえがある。
そのDNAを肌で感じさせるべく、本展は縄文時代の住居から未来の計画案を含む100プロジェクト、展示総数400点を超える壮大なスケールで展開される。
見どころは、「わび」を空間化させた千利休作とされる茶室、国宝《待庵》の原寸大の再現模型、丹下健三の自邸を3分の1スケールで再現した巨大模型など。メディアアートを手掛ける齋藤精一率いるライゾマティクス・アーキテクチャーによる、レーザーファイバーと映像を駆使して日本建築のさまざまなスケールを3Dで体感するインスタレーションも見ごたえがある。