
カナダ国立美術館前に展示される、パリ出身のアメリカのアーティスト、ルイーズ・ブルジョワによる9mの巨大な作品「ママン」。六本木ヒルズにも同作の一つが展示されている。
美術館に入ると、最初にカナダ先住民の芸術の部屋、次いでヨーロッパの古典主義のような肖像画、宗教画、あるいは写実主義的な風景画の展示室があり、中世イタリアの宗教画をはじめマチス、ゴッホ、セザンヌ、クリムト、ミレー、モネ、ゴーギャンといった現代美術の巨匠の作品も見ることができる。その次にエミリー・カーや、トム・トムソンをはじめとする「グループ・オブ・セブン」と呼ばれるカナダの芸術家たちのギャラリーがある。カナダの大自然を愛し、実際にスケッチしに足を運びながら描かれた作品は、カナダの人々に「自分たちの国の自然が如何に素晴らしいか」を気付かせたものだったともいえよう。またイヌイットや世界の先住民の作品を集めたインディジェナス・アートのコーナー、ユニークな展示が目を引くコンテンポラリー・アートのコーナーもあり、さまざまなカナダの芸術が集まった場所だ。