
ヨルダン、艶やかな考古学の風景
Photo JTB and Others Text Koko Shinoda Many Thanks to Jordan Tourism Board(JTB)


(左)かつての中心街。(右)宝物殿広場。
ヨルダン、旅の名所が連なる「王の道」
「インディ・ ジョーンズ 最後の聖戦」にも登場した古代の岩窟都市、ペトラ。が、ヨルダンはこのほかにも、5つの世界遺産を含む豊かな文化 と自然の観光資源に恵まれている。こうした観光名所が連なる 現代版の王の道 (発祥は約3000年前、紅海とシリアを結んだ道)がこのほどヨルダンで設定され、パンフレットも完成。起点は首都アンマンのヨルダン博物館で、 ペトラを経てアカバまでのルートは40以上の観光スポットが点在する。この王の道沿いの観光スポットなど50件、ペトラの入場券2日分、各種ガイドなどを含む105USD(約1万円)相当のヨルダン パスを1名様にプレゼント。
謎の岩窟都市ペトラ、交易古都アンマン、聖書を紐解く死海、薔薇色の砂漠へ
褐色の岩山がせめぎ合うように聳(そび)え、行く手を阻んでいるようにみえる。が、その僅かな隙間を辿って、土の道が続く。やがてそれは、断崖絶壁のような谷間に入り込み、両側に細い水道跡を伴って、岩の襞(ひだ)を縫うように迂回しながらペトラの中心部へと誘う。半時間余り歩いただろうか、岩の亀裂から突然、壮麗な岩窟神殿が現れた。
映画「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」で登場し、一躍世界に知られるようになった神殿だ。「宝物殿」と呼ばれる、岩山に彫りこまれた高さ45mの建物は、紀元前一世紀に造られた岩窟墓だ。緻密な装飾が施されたファサードに対し、中は簡素な造りで奥行きも余りない。ここでは主に葬祭の儀式を行ったらしく、この地下の部分で遺骨などが見つかっている。
「宝物殿」と呼ばれるようになったのは、ここに「ファラオの宝」が隠されているという伝説のため。7世紀以降廃墟となっていたペトラを、19世紀にスイス人探検家が再発見して以来、現在も発掘作業が続いているが、宝物殿にもペトラ全体にも、宝らしきは見つかっていない。だが、ここを十字軍が訪ねたという記録もあり、インディ・ジョーンズの捜し求めた「聖杯」が隠されていると信じるとペトラの旅はいっそう高揚感を増す。
映画「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」で登場し、一躍世界に知られるようになった神殿だ。「宝物殿」と呼ばれる、岩山に彫りこまれた高さ45mの建物は、紀元前一世紀に造られた岩窟墓だ。緻密な装飾が施されたファサードに対し、中は簡素な造りで奥行きも余りない。ここでは主に葬祭の儀式を行ったらしく、この地下の部分で遺骨などが見つかっている。
「宝物殿」と呼ばれるようになったのは、ここに「ファラオの宝」が隠されているという伝説のため。7世紀以降廃墟となっていたペトラを、19世紀にスイス人探検家が再発見して以来、現在も発掘作業が続いているが、宝物殿にもペトラ全体にも、宝らしきは見つかっていない。だが、ここを十字軍が訪ねたという記録もあり、インディ・ジョーンズの捜し求めた「聖杯」が隠されていると信じるとペトラの旅はいっそう高揚感を増す。