


(上から)グレート・オーシャン・ロード絶景 / セント・キルダのマリーナ / 牧草地風景
メルボルン市内からトラムで15分ほど、19世紀から海水浴リゾートとして知られるセント・キルダの町がある。ヤシの並木が続く海辺のプロムナードが続き、湾に伸びる桟橋ではペンギンの姿も。レトロな佇まいを残しながら、サブ・カルチャー発祥の町として賑わっている。
だが、メルボルン近郊の海のハイライトは、メルボルンの西に続く、「世界で最も美しい海岸道路」と称される、約260kmのグレート・オーシャン・ロードだろう。第一次大戦後の帰還兵らの手で基礎が作られ、1936年に完成したもの。断崖絶壁と、南極海の荒波に削られた石灰岩がドラマチックな自然の異形を展開する。
「12使徒」や「ロンドン・ブリッジ」など岩の造形にちなんで名付けられた展望スポットと素朴な海辺の村が、ロード上に点在する。海とは反対側には、羊の群れる牧草地やシダ樹林などオーストラリアならではの風景も。
夕刻、薔薇色に染まる断崖を、無数の牡丹雪のような白い泡が舞う。攪拌された怒涛の波が生み出した、「潮の花」。海の泡から生まれたビーナスの呟きが、海風にかすかに聴こえるような気がした。
だが、メルボルン近郊の海のハイライトは、メルボルンの西に続く、「世界で最も美しい海岸道路」と称される、約260kmのグレート・オーシャン・ロードだろう。第一次大戦後の帰還兵らの手で基礎が作られ、1936年に完成したもの。断崖絶壁と、南極海の荒波に削られた石灰岩がドラマチックな自然の異形を展開する。
「12使徒」や「ロンドン・ブリッジ」など岩の造形にちなんで名付けられた展望スポットと素朴な海辺の村が、ロード上に点在する。海とは反対側には、羊の群れる牧草地やシダ樹林などオーストラリアならではの風景も。
夕刻、薔薇色に染まる断崖を、無数の牡丹雪のような白い泡が舞う。攪拌された怒涛の波が生み出した、「潮の花」。海の泡から生まれたビーナスの呟きが、海風にかすかに聴こえるような気がした。