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伊藤若冲〈群鶏図〉(動植綵絵30幅のうち)宮内庁三の丸尚蔵館蔵
若冲
―〈動植綵絵〉を中心に
伊藤若冲の最高傑作〈動植綵絵〉がパリ市立プティ・パレ美術館でヨーロッパ初公開
2018年9月、パリ市立プティ・パレ美術館で展覧会「若冲―〈動植綵絵〉を中心に」が開催される。日仏友好160周年を機にフランスで開催する大型日本文化紹介行事「ジャポニスム2018」の主要企画で、国際交流基金/ジャポニスム事務局が、日本経済新聞社、宮内庁、パリ市立プティ・パレ美術館/パリミュゼと共催。会期は2018年9月中旬から10月中旬の約1カ月を予定している。
 本展覧会の見どころは、京都・相国寺に伝わる〈釈迦三尊像〉とともに紹介される伊藤若冲の最高傑作〈動植綵絵〉だろう。釈迦の教えに集うこの世のさまざまな生き物たちを表した〈動植綵絵〉は、〈釈迦三尊像〉を厳かに飾るために描かれたもので、若冲自身によって相国寺に寄進された重要な作品。驚くべき緻密な描写と極彩色の30幅の花鳥画は、芸術的というだけでなく技術的にも近世日本絵画の最高水準を示している。
 日本国内では若冲の生誕300年を記念して行われた展覧会が社会現象となったが、フランスでは若冲の作品が本展覧会のような規模で紹介されたことはない。〈動植綵絵〉と〈釈迦三尊像〉が共に紹介されるのはヨーロッパにおいて初めてとなるため、若冲を中心として日本文化を紹介するいい機会となるだろう。

●国際交流基金「ジャポニスム2018」
www.jpf.go.jp/j/about/area/japonismes/index.html
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