
Paris
ホテル・クリヨンから見たコンコルド広場。かつてルイ15世の宮殿だったクリヨンはリッツと並ぶ最高級ホテル。『日はまた昇る』でジェイクはクリヨンのバーでブレットと待ち合わせた。
ホテル・クリヨンから見たコンコルド広場。かつてルイ15世の宮殿だったクリヨンはリッツと並ぶ最高級ホテル。『日はまた昇る』でジェイクはクリヨンのバーでブレットと待ち合わせた。
最後の恋、4度目の結婚
スペイン市民戦争が終息に向かう頃、アメリカの大恐慌はヨーロッパに飛び火して社会不安を呼び、第2次世界大戦を引き起こしていた。1944年、マーサの勧めで「コリア」誌と特派員契約したヘミングウェイは、ロンドンのレストランで「ライフ」誌の記者メアリー・ウェルシュと出会う。そして8月、私設軍団を率い連合軍とともにパリ入城。ホテル・リッツを解放し、メアリーと再会、熱心にラブレターを送った。結局マーサとは離婚。キューバでメアリーとの結婚手続きを済ませる。1946年3月、ヘミングウェイ46歳、4度目の結婚であった。キューバで書き上げた『老人と海』を「ライフ」誌に掲載、1週間後に単行本化され、ピュリツァー賞、次いでノーベル文学賞を受賞した。
1956年。スペインで闘牛観戦後パリに向かい、1928年にリッツ滞在中に預けたトランク2個が見つかった。そこにはハドリーと過ごしたパリの日々をつづったメモがあった。しかしそれが『移動祝祭日』として出版されたのは、ヘミングウェイ没後の1964年のことだ。
1956年。スペインで闘牛観戦後パリに向かい、1928年にリッツ滞在中に預けたトランク2個が見つかった。そこにはハドリーと過ごしたパリの日々をつづったメモがあった。しかしそれが『移動祝祭日』として出版されたのは、ヘミングウェイ没後の1964年のことだ。