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「シルバースピットファイア」は、1943年製のスピットファイアLFマークⅨ型。エンジンはロールス・ロイス製V型12気筒。特徴的な楕円型の主翼は、高速時や急旋回の際に高い性能を発揮した。
スピットファイアで世界一周
TEXT Nile’s NILE
英国空軍の戦闘機「スピットファイア」が、史上初の世界一周飛行にチャレンジしている。
歴史的なこのプロジェクトをサポートするのは、パイロットウォッチの先駆けであるIWC。
8月5日、各国からのゲストが見守る中、伝説の名機が4万3千キロの旅へ出発した。
スピットファイアといえば、第二次世界大戦中に英国空軍の主力戦闘機として使用された傑作機。美しい楕円形の主翼と引き締まった胴体に魅了されるファンも多い。
「救国の戦闘機」と呼ばれた同機の類まれなエンジニアリングを後世に残すため、博物館で保管されていた機体が3年もの歳月をかけて修復され、再び空に舞い上がったのは7月のこと。
磨き上げられたシルバークロームのボディーから「シルバースピットファイア」と名付けられた同機は現在、史上初の「世界一周飛行」の真っ最中だ。
 搭乗するのは、このプロジェクトの発案者であり、世界唯一のスピットファイア公式飛行スクールを創設したスティーブ・ボールトビー・ブルックス氏と、教官を務めるマット・ジョーンズ氏の二人。ともに熟練のパイロットだ。総飛行距離4万3千キロを100の区間に分け、各国の飛行場で給油とメンテナンスを行いながら交代で飛行する。数カ月をかけて世界一周をするという、壮大で過酷な空の旅である。
 メインスポンサーとしてこのプロジェクトを支援するのが、1868年の創業以来、数々のパイロットウォッチを手がけるIWCだ。パイロットウォッチコレクション「スピットファイア」をラインアップするなど、両者の縁は深い。CEOのクリストフ・グランジェ・ヘア氏は、「機械式時計と航空機には密接な関わりがあるだけでなく、多くの共通点があります。私たちはこのプロジェクトを通して、職人の手仕事や技能、先見性といったクラフツマンシップの大切さを伝えたいと思っています。クラフツマンシップを次の世代に継承することは、新しい創造への架け橋になるのです」と語る。
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