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(左)大分県漁業協同組合佐賀関支店
大本好孝 運営委員長
今年で30回目となった県内の水産物を集めて販売する「大分県水産振興祭」。その会場で出会ったのが67歳の現役漁師でもある大本委員長だ。右手にブリ、左手に関さば。
(右)県漁協佐賀関支店の皆さん。右端が藤本さん。佐賀関支店の荷さばき施設は来年、3月にリニューアルし、より効率的に発送できるようなシステムになる。
ブランド誕生秘話
「私たちはブランド戦略を考えたわけではないんです」――総務課長・藤本久士さんの口から意外な言葉が飛び出した。どういうことだろう。
「当初の目標は漁師の所得向上でした。二十数年前、特にサバは四社の仲買から安く買いたたかれ、漁師たちが悲鳴を上げていました。ひどい時は“1㎏もの"が浜値で100円。でも、よそのサバとは違うと自負していたので、何とかしなければと漁協が入って、適正価格で買い取るようにしました。ただ、大分では仲買が強く、太刀打ちできない。それで、うちは県外だと、福岡や東京をターゲットに、試食キャンペーンを展開しました。一九八九年のことです」
 その時の障害は、サバは鮮度落ちが早く、地元では“当たり前の刺身"に対する抵抗感が強かったこと。それでも一口食べれば、程良い脂の乗り具合と、コリコリとした新鮮な歯応えに、誰もが目を丸くする。たちまちにして、名声を高めた。四年目でもう「偽物」が出回るようになったという。そこで漁協は、漁獲から出荷に至るまでの独自の仕組みを構築し、品質管理の裏付けとして、九二年に関あじ・関さばの商標登録を申請、九六年に認可された。こういった取り組みが、周囲から「ブランド戦略」として注目を集めた訳だ。
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