世界の贅沢、NILEの贅沢

1.蛤は他の貝とは殻が合わないため、一夫一婦の願いを込めて桃の節句の膳に上がる。
2.春が旬の.菜の花は、“女性に効く”栄養価が高い。
3.かんだオリジナルの酒粕ペースト。作り置いていろいろと活用する。
4.寒中に生える新芽がおいしいという“新ワカメ”の旬は春。
5.生のワカメをゆでる。湯に入れた瞬間、美しい緑色に変わる。
6.筍はあくを抜き、出汁で2時間くらいよく煮る。

　西洋料理は16世紀前半、カトリーヌ・ド・メディシス（イタリアのメディチ家）がフランス王アンリ２世に嫁いだのち、フランスを中心に発展を続け、21世紀にスペインがイニシアチブを取り返したが、その栄光も長くは続きそうにない。
　なぜなら、現在の西洋の料理には、素材の本質に対するリスペクトが足りないからだ。素材を分子レベルまで分解して再構築することがもてはやされているが、そんな料理を母が子供に与えるはずもなく、伝統文化になるはずもない。その旗手であったスペインの料理人、フェラン・アドリア自身が、その歩みを止めたことが何よりの証拠だろう。
　料理という行為そのものが自然に対する反逆行為でありながら、最終的には自然を目指し、自然に返る。この自然の素晴らしさこそが「もとのその一」なのではないのだろうか。
　どうやら、日本料理の時代が来たようだ。

元麻布「かんだ」
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