
サルバドール・ダリ《記憶の固執(ピン)》1949年 サルバドール・ダリ美術館蔵
Collection of the Salvador Dalí Museum, St. Petersburg, Florida
Worldwide rights: ⒸSalvador Dalí, Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan, 2016.
In the USA: ⒸSalvador Dalí Museum Inc. St. Petersburg, Florida, 2016.
Collection of the Salvador Dalí Museum, St. Petersburg, Florida
Worldwide rights: ⒸSalvador Dalí, Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR, Japan, 2016.
In the USA: ⒸSalvador Dalí Museum Inc. St. Petersburg, Florida, 2016.
新しい芸術への探求心の芽生え
サルバドール・ダリはスペイン・カタルーニャ地方のフランス国境に近い小都市フィゲラスに誕生した。芸術や文化に造詣(ぞうけい)の深い両親の元、幼い頃から絵画の才能を発揮した。描いたのは故郷や、夏の休暇を過ごした漁村カダケスの風景。ポスト印象主義風の様式の影響を受けている。
そして22年、マドリードのサン・フェルナンド王立美術アカデミーに入学。学生寮で後の映画監督ルイス・ブニュエルや詩人フェデリコ・ガルシア・ロルカと交友を結んだ。ただ反抗的な学生だったようで、早々に放校処分を受けている。その後1年間は故郷に戻って絵を描き続ける日々を送ったという。25年にバルセロナで開いた初めての個展は、その集大成とも言うべきものである。
「18~ 24歳の頃のダリは、キュビスムを始め、ピュリスム、未来派、形而上絵画、抽象など、当時の新しい芸術の手法を取り入れた作品を数多く手がけ、これら実験的な試みがいずれも成果を上げました。そうしてモダニズムを探求する中で、独自の表現を獲得していったのです」(南雄介氏。以下同)
そして22年、マドリードのサン・フェルナンド王立美術アカデミーに入学。学生寮で後の映画監督ルイス・ブニュエルや詩人フェデリコ・ガルシア・ロルカと交友を結んだ。ただ反抗的な学生だったようで、早々に放校処分を受けている。その後1年間は故郷に戻って絵を描き続ける日々を送ったという。25年にバルセロナで開いた初めての個展は、その集大成とも言うべきものである。
「18~ 24歳の頃のダリは、キュビスムを始め、ピュリスム、未来派、形而上絵画、抽象など、当時の新しい芸術の手法を取り入れた作品を数多く手がけ、これら実験的な試みがいずれも成果を上げました。そうしてモダニズムを探求する中で、独自の表現を獲得していったのです」(南雄介氏。以下同)