



(左から)ユミカツラ・ジャパネスク「YUMI YUZEN」から伊藤若冲の「鳥獣花木図」の屏風絵柄をダイナミックに描いたロングドレス。ユミカツラ・スタイリッシュジャパンから金地を赤、クリーム、紫に染め分け、四季の花々を染めと刺繍で仕上げた総柄の打掛。新郎紋付は松の地紋を絵羽模様で織り上げたシックなグレーぼかし。ユミカツラ・オートクチュールから動くたびに優雅に揺れ動くパール1万個使用した気品あふれるラグジュアリーなマリエ(参考価格10万ユーロ)。40年前からここでのファッションショーの開催を切望していたと話した桂由美氏。ゴッホの「バラ」をプリントで表現したドレスで登場した。
メイドインジャパンの素晴らしさをコレクションで発表
長年、伝統と革新の両立をモットーに、日本の伝統技術や文化の継承にこだわり続けている桂氏は、今回、「BEYOND EAST&WEST(東洋と西洋を超えて)」をテーマに、「日本の伝統工芸技術の革新と創造」をコレクションとして世界に発信。伝統工芸技術を駆使して制作した着物やドレス62点を、モデルがランウェイを闊歩するショー形式で発表し、そして名工による手刺繍や手描き友禅技術の実演制作やその完成作品を展示した。
舞台となった迎賓館赤坂離宮は、1909(明治42)年にかつて紀州徳川家の江戸中屋敷があった敷地の一部に東宮御所として建築されたものだ。当時の日本の西洋建築の粋が集められている。設計はジョサイア・コンドルの薫陶を受けた片山東熊が担当し、10年もの歳月をかけた日本における唯一のネオ・バロック様式の西洋風宮殿建築である。戦後、日本が国際社会へ復帰し、国際関係が緊密化していく中で、外国の賓客を迎えることが多くなったため、1974(昭和49)年に村野藤吾の設計で改修され、「迎賓館」として開館。以来、世界各国の国王、大統領、首相などの国・公賓が宿泊し、また歓迎行事を始め首脳会談、晩餐会の開催など、華々しい外交活動の舞台となっている。2009(平成21)年には、創建当時の建造物である迎賓館赤坂離宮の本館、正門、主庭噴水池などが国宝に指定された。
今回、ここ迎賓館赤坂離宮で初となるファッションイベントを開催できたのは、日本の伝統工芸技術や日本文化を洋装に取り入れた服飾文化における「東西の融合」を長年、世界に発信してきた桂氏の活動のたまものであるといえる。明治時代の日本の粋を集めた西洋建築である迎賓館赤坂離宮を舞台にすることで、「東西の融合」を大きな訴求力となるとして開催が実現したのである。明治時代の日本の西洋建築の象徴である迎賓館赤坂離宮にしつらえられたランウェイには、友禅を取り入れたドレス、メイドインジャパンのウェディングドレス、古典的な着物などに和の伝統技術が華を咲かせ、豪華な西洋建築に負けない存在感と、“東西の融合"を見事に果たした。
舞台となった迎賓館赤坂離宮は、1909(明治42)年にかつて紀州徳川家の江戸中屋敷があった敷地の一部に東宮御所として建築されたものだ。当時の日本の西洋建築の粋が集められている。設計はジョサイア・コンドルの薫陶を受けた片山東熊が担当し、10年もの歳月をかけた日本における唯一のネオ・バロック様式の西洋風宮殿建築である。戦後、日本が国際社会へ復帰し、国際関係が緊密化していく中で、外国の賓客を迎えることが多くなったため、1974(昭和49)年に村野藤吾の設計で改修され、「迎賓館」として開館。以来、世界各国の国王、大統領、首相などの国・公賓が宿泊し、また歓迎行事を始め首脳会談、晩餐会の開催など、華々しい外交活動の舞台となっている。2009(平成21)年には、創建当時の建造物である迎賓館赤坂離宮の本館、正門、主庭噴水池などが国宝に指定された。
今回、ここ迎賓館赤坂離宮で初となるファッションイベントを開催できたのは、日本の伝統工芸技術や日本文化を洋装に取り入れた服飾文化における「東西の融合」を長年、世界に発信してきた桂氏の活動のたまものであるといえる。明治時代の日本の粋を集めた西洋建築である迎賓館赤坂離宮を舞台にすることで、「東西の融合」を大きな訴求力となるとして開催が実現したのである。明治時代の日本の西洋建築の象徴である迎賓館赤坂離宮にしつらえられたランウェイには、友禅を取り入れたドレス、メイドインジャパンのウェディングドレス、古典的な着物などに和の伝統技術が華を咲かせ、豪華な西洋建築に負けない存在感と、“東西の融合"を見事に果たした。