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 これが今の京都の料理店スパイラルである。店も街も賑わうに越したことはないが、このままでは真っ当な食べ手が居なくなるだろうと憂う。あるいは、予定調和でしか、料理を作れない料理人ばかりになってしまうのではないかと危惧する。
 割烹の〈割〉は切ること。〈烹〉は煮炊きすること。即興料理だからこその楽しみがあった。客の好み、その場の空気、その日の食材の状態に応じて、臨機応変に調理する割烹の原点に戻って欲しいものだと、つくづく思う。
 折しも、和食が無形文化遺産として登録された。これは、京都の料理人たちが熱心に運動した成果だと聞く。これでさらに京都の和食がイベント化されて行くだろう。本来の日本料理から遠く離れて行くに違いない。そもそも和食とは何なのか。次回はその話をしよう。
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