
(左上)マヨール広場は、カフェで寛ぐ人々や大道芸人で賑わう(中上)セルバンテス通りに面した晩年の家。黄色の壁が人目を引く。(左下)プラド美術館(中下)名物、スペインのハモン(右)国会議事堂の前に建つセルバンテス像。ミカミトラベル www.mikamitravel.com

セルバンテス没後400周年
マドリードからラ・マンチャへ
マドリードからラ・マンチャへ
Text Koko Shinoda
Photo Chiyoshi Sugawara
Many thanks to Mikami Travel
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永遠の騎士、ドン・キホーテの悲劇と喜劇を追って
イベリア半島中央の高原に位置する、スペインの首都、マドリード。長い不況からようやく回復の兆しが見え始め、市の中心部にある広大なマヨール広場にも活気が戻っている。観光客も増え、プラド美術館には長蛇の列ができていた。
1812年に開業したプラド美術館然り、マドリードはスペインの文化の中心地でもある。プラド美術館に近い一画には中世の頃から文化人が居を構えた。中でも有名なのが、ドン・キホーテの著者、ミゲル・デ・セルバンテスだ。
セルバンテス通りには、彼が晩年を過した慎ましい家が残されている。現在は一階が靴屋になっているが、石版の道には彼の名句が掘り込まれ、訪れるファンが絶えない。
自らを騎士と信じ込み、農夫サンチョ・パンサを侍従にマドリッド南部ラ・マンチャを旅する、妄想と現実が交錯する大長編小説だ。滑稽本のようで、そこには真理と正義が掲げられ、悲哀と慈愛に溢れている。ドストエフスキーも絶賛したこの不朽の名作は、世界で聖書に次ぐ翻訳数を記録しているという。
ご応募は締め切らせていただきました。 沢山のご応募ありがとうございました。
1812年に開業したプラド美術館然り、マドリードはスペインの文化の中心地でもある。プラド美術館に近い一画には中世の頃から文化人が居を構えた。中でも有名なのが、ドン・キホーテの著者、ミゲル・デ・セルバンテスだ。
セルバンテス通りには、彼が晩年を過した慎ましい家が残されている。現在は一階が靴屋になっているが、石版の道には彼の名句が掘り込まれ、訪れるファンが絶えない。
自らを騎士と信じ込み、農夫サンチョ・パンサを侍従にマドリッド南部ラ・マンチャを旅する、妄想と現実が交錯する大長編小説だ。滑稽本のようで、そこには真理と正義が掲げられ、悲哀と慈愛に溢れている。ドストエフスキーも絶賛したこの不朽の名作は、世界で聖書に次ぐ翻訳数を記録しているという。
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