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(上・左から)
ヒラアジ。小浜ではアジ類もよくとれるそうだ。味は適度に脂がのっていて甘みがあり、アジの仲間でも際立っておいしい高級魚として知られる。
シロバイガイ。日本海側で広くとれる貝。「エッチュバイ」とも呼ばれている。柔らかな身に上品な甘さが詰まっている。このシロバイガイは普通のバイガイよりも高値。
マトウダイは、体側面に弓道の的のような特徴的な黒色斑を持ち、マトダイ(的鯛)などとも呼ばれる。旬は秋から冬にかけて。肝もうまい魚だ。
若狭ぐじ。3種あるアマダイ科の中のアカアマダイを指す。「若狭ぐじ」と名乗れるのは、小浜魚港で水揚げした500g以上の形のいいものだけだ。
鮮度管理マニュアルに従った高品質の「地もの」には、漁船名を明示したラベルが一尾ごとに張られている。このラベルが“若狭もん”の証しだ。

(下・左から)
イシガニ。ワタリガニ科で上海がにと同じ種類のカニである。小さいのでそのままゆでて食べたり、味噌汁にするといい。
マダラ。秋から冬にかけて市場に多く出回り、その中でも特に白子は高い値段で取引されている。やはり冬は鍋にするのがいい。
マダコ。旬は夏から秋で、晩夏が最もおいしいと言われている。物陰に隠れるタコの習性を利用したタコつぼ漁法が一般的で、弥生時代から続いている。
小浜漁港の小浜市漁業センターには、JF福井県漁連小浜支所の事務所がある。毎朝7時30分から、競りが行われ、若狭ぐじの選定、集荷もここで行われる。
越前がれい(アカガレイ)は、福井県で漁獲されるカレイ類の代表格。旬は底引き網漁が解禁の9月から翌年4 ~ 5月ごろ。地元では刺し身でも楽しむ。
と話すのは、福井県漁業協同組合連合会小浜支所の森下宗一支所長だ。時化で定置網漁しか出ておらず「魚が少ない」日の朝の競りでも、20種以上の魚介が並んでいた。魚種豊富な御食国・若狭の代表は、若狭ぐじである。地元では「グジ」「グジダイ」「グチダイ」と呼ばれるアマダイは、実はタイ科ではなく、アマダイ科。そのため、一般的なタイとは生態が異なる。アマダイは水深60〜100m前後の砂や泥の海底に穴を掘ってすみ、頭だけを海底から出して、餌を食べる。だから延縄や一本釣り漁が適しているのだ。夏には海底を重りでたたき、アマダイを脅かして穴から出てきたところを狙う、こぎ刺し網もあり、小浜漁港では周年水揚げされている。さらに、2004年からブランド化を進めてきた。小浜漁港で水揚げされ、延縄か一本釣りされた500g以上の形の良い、アマダイだけが「若狭ぐじ」と名乗れる。森下支所長によると、
「鮮度が落ちるのが速いグジに徹底した保存管理ができるようになり、遠方まで鮮度のいい状態で届けられるようになった。生産者の意識も上がっている」そうだ。
 小浜漁港のすぐそばには、「若狭小浜お魚センター」がある。「市場に最も近い場所にある、一般の人が買える〝市場〞じゃないかなあ」と胸を張るのが大澤五右衛門商店の大澤高則社長だ。確かに、競り落としたばかりの見るからに鮮度がいいと分かる、魚が豊富に並んでいれば、〝プロ専用〞の市場だと思うだろう。
 こんなにもいいものが、気軽に手に入るのも、御食国・若狭の底力だと思い知らされた。
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