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2階の謁見所から、心地いいベランダに出る。ここから、近年、映画『るろうに剣心』の舞台となって話題を集めた、広大な池泉回遊式日本庭園の宝隆院(ほうりゅういん)庭園が一望できる。宝隆院とは、若くして夫を亡くした11代藩主・池田慶栄(よしたか)の夫人のことであり、12代藩主・慶徳(よしのり)が、夫人を慰めるために造ったのがこの庭だという。久松山を背景にした、山裾の台地に設けられており、晴れた日には鳥取が誇る自然遺産、大山(だいせん)まで見渡せる。整備された庭園を眺めながら、ゆったりとそよ風に吹かれていると、時代をさかのぼったような錯覚にとらわれる。

 仁風閣の立つ久松公園は、桜や紅葉の名所としても知られ、久松山全体が世界ジオパークに認定される山陰海岸ジオスポットとなっている。白く瀟洒な洋館は、周囲の緑と鮮やかなコントラストを成し、絵画のような風情を持つ。吉田璋也が「明治開化の生んだ白亜の芸術品」と称した仁風閣は、築100年を超えてなお、多くの人を引きつけている。
(上)1階の部屋から庭を望む。ベランダの向こうには芝生があり、さらにその先に宝隆庭園がある。洋館と日本庭園の間に芝生を入れることで“和と洋”の切り替えをしている。
(下)2階のベランダは、宝隆院庭園が一望できる心和む空間。冬になると雪の降る厳しい寒さに包まれるため、防寒のためにガラス窓を施したサンルームとなっている。
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