






(左)「大当(おおあたり)狂言ノ内八百屋お七」五代目岩井半四郎(はんしろう)
歌川国貞 文化11,12(1814,15)年 大判錦絵 38.7╳26.5㎝ William Sturgis Bigelow Collection, 11.15096 Photographⓒ2015 Museum of Fine Arts,Boston
(上、左から)「御誂(おあつらえ)三段ぼかし 浮世伊之助」三代目岩井粂三郎 /「葉歌乃新(はうたのしん)」初代河原崎権十郎 /「野晒語助(のざらしごすけ)」四代目市川小團次 /「夢乃市郎兵衛(ゆめのいちろべえ)」五代目坂東彦三郎 /「紅甚三(もみのじんざ)」二代目澤村訥升 /「提婆乃仁三(だいばのにさ)」初代中村福助
歌川国貞 安政6(1859)年 大判錦絵六枚続 各35.7╳24.1㎝ William Sturgis Bigelow Collection, 11.42194-9 Photograph Ⓒ 2015 Museum of Fine Arts, Boston
役者絵は現代のブロマイド(アイドルの生写真)だとよく言われる。「役者絵の国貞」と評された国貞は、揃いの浴衣を着ていても各人が光を放つほど、人気役者の特徴を細やかにとらえ、まるでアニメの主人公が強調される場面の特殊効果のように、背景に華やかな模様や色彩を施して役者を彩る。
歌川国貞 文化11,12(1814,15)年 大判錦絵 38.7╳26.5㎝ William Sturgis Bigelow Collection, 11.15096 Photographⓒ2015 Museum of Fine Arts,Boston
(上、左から)「御誂(おあつらえ)三段ぼかし 浮世伊之助」三代目岩井粂三郎 /「葉歌乃新(はうたのしん)」初代河原崎権十郎 /「野晒語助(のざらしごすけ)」四代目市川小團次 /「夢乃市郎兵衛(ゆめのいちろべえ)」五代目坂東彦三郎 /「紅甚三(もみのじんざ)」二代目澤村訥升 /「提婆乃仁三(だいばのにさ)」初代中村福助
歌川国貞 安政6(1859)年 大判錦絵六枚続 各35.7╳24.1㎝ William Sturgis Bigelow Collection, 11.42194-9 Photograph Ⓒ 2015 Museum of Fine Arts, Boston
役者絵は現代のブロマイド(アイドルの生写真)だとよく言われる。「役者絵の国貞」と評された国貞は、揃いの浴衣を着ていても各人が光を放つほど、人気役者の特徴を細やかにとらえ、まるでアニメの主人公が強調される場面の特殊効果のように、背景に華やかな模様や色彩を施して役者を彩る。
早くから人気を博した役者絵・美人画の歌川国貞
国貞は江戸の本所で渡し船営業の株を持つ比較的裕福な材木問屋の家に生まれ、15、16歳ごろ、国芳と同じく初代豊国に入門した。豊国の引き立てもあったのか、その後、国貞は早々に役者絵の錦絵を発表する機会に恵まれ「役者絵・美人画」の国貞として順調に地位を築いていく。役者似顔絵のヒットや美人画のジャンルでもその時流に乗った女性を描き上げ、その人気は盤石なものとなっていった。このページのような鮮やかな色彩を施した役者絵は国貞の真骨頂といえるだろう。さらに、国貞は古典の「源氏物語」を通俗的に書き直したベストセラー小説の挿絵を担当し、歌舞伎を思わせる絵が人気となり「源氏絵」というジャンルまで確立した。
人気絵師としての地位を築いた国貞は、三代目豊国を襲名し、歌川派の総帥の座についた。国貞の描く作品は当時の江戸を煌びやかに映し出し、その作品の登場人物に憧れるといったブームも起きるなど幕末の浮世絵界随一の人気を誇ったと言われている。
人気絵師としての地位を築いた国貞は、三代目豊国を襲名し、歌川派の総帥の座についた。国貞の描く作品は当時の江戸を煌びやかに映し出し、その作品の登場人物に憧れるといったブームも起きるなど幕末の浮世絵界随一の人気を誇ったと言われている。