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(左)敷地の8割が自然に覆われている「星のや 軽井沢」は、谷の地形をそのまま生かしたランドスケープだ。全77の客室は川沿いに点在し、一つの集落を成している。日が落ちる頃、「谷の集落」はほのかな光に包まれる。
(右)初代経営者の星野国次は、1904年に軽井沢の原野を手に入れ、温泉発掘を開始。1914年には星野温泉旅館を開業した。自然に包まれ、水辺に面するたたずまいは、創業当時も今も変わらない。
星野リゾート 100年の物語
地元の人が、「る」にアクセントをつけて〝かるいさわ〞と呼び習わす長野県軽井沢。その地名の語感が、さわやかで心地いい。日本を代表する避暑地の一つとして、由緒ある歴史を持つ軽井沢は、時代とともに表情を変えながらも、常に高原リゾートとしての人気を保ち続けてきた。
 江戸時代、中山道の宿場として栄えていた軽井沢宿が、避暑地としての歴史を紡ぎ始めるのは、1886年。カナダ人宣教師のA・C・ショーが軽井沢を訪れ、家族でひと夏を過ごしたことを端緒とする。軽井沢の冷涼な気候や自然景観が気に入ったショーは、数年後、旧軽井沢に簡素な別荘を建て、知人の宣教師たちも夏を過ごすために、次々と訪れるようになった。外国人に好まれる避暑地としての名声を得た軽井沢には、日本人も多く訪れるようになり、19世紀末から20世紀初頭には、貸別荘や宿の営業が始まった。
 軽井沢に隣接する佐久で生糸業を営んでいた星野国次が、温泉掘削を始め、宿の経営に乗り出したのもその頃だ。1904年、浅間山さん麓ろくの広大な原野を手に入れた国次は製材業に加えて、これからは温泉が保養の重要な要素になると考え、開発に携わった。1913年、掘り出した温泉に神社風の浴場を建てて星野温泉と命名。翌1914年には、部屋数15の旅館を開業した。こうして星野リゾートの歴史が、始まるのだ。

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