
ティエリー・スターン社長夫妻。妻のサンドリンさんは同社のクリエーティブ・ディレクターで、この展覧会の中心となっての作品の創作テーマを選んだ。
1階の最後の部屋では、ハンドクラフトの実演とそれらを使ってつくられた時計が展示されているのだが、ここもサンドリンさんが強調した「アメリカ向けのテーマ」を中心とした作品が並ぶ。パテック フィリップは、彫金、七宝、ギョーシェ装飾などの芸術的な時計の伝統技術を持っており、ジュネーブから専門家が来てデモンストレーションを披露。
中でも珍しいのが木象嵌(もくぞうがん)で、サンドリンさんは、この技術を取り入れるようになったのはこの10年ほどだと言う。この展覧会用に、木象嵌で白頭鷲(はくとうわし)が裏面に描かれたポケットウオッチ、ロデオやグランドキャニオンの風景がダイヤルに描かれた腕時計などが展示された。また、木象嵌と七宝細密画技術を組み合わせてアメリカ人宇宙飛行士の月面着陸シーンを表現したポケットウオッチ「月面への第一歩」では、遠くに見える地球や宇宙飛行士のヘルメットに映り込む人影までが描写されており、その驚異的な技術力を見ることができる。他にも、ブルックリン・ブリッジの夜景をクロワゾネ、そしてグリザイユやパイヨネなど七宝技術を組み合わせて描いたドーム・クロックなど、一点ものの美しい時計が並んだ。
中でも珍しいのが木象嵌(もくぞうがん)で、サンドリンさんは、この技術を取り入れるようになったのはこの10年ほどだと言う。この展覧会用に、木象嵌で白頭鷲(はくとうわし)が裏面に描かれたポケットウオッチ、ロデオやグランドキャニオンの風景がダイヤルに描かれた腕時計などが展示された。また、木象嵌と七宝細密画技術を組み合わせてアメリカ人宇宙飛行士の月面着陸シーンを表現したポケットウオッチ「月面への第一歩」では、遠くに見える地球や宇宙飛行士のヘルメットに映り込む人影までが描写されており、その驚異的な技術力を見ることができる。他にも、ブルックリン・ブリッジの夜景をクロワゾネ、そしてグリザイユやパイヨネなど七宝技術を組み合わせて描いたドーム・クロックなど、一点ものの美しい時計が並んだ。