

寄木細工×ラグジュアリーウォッチ、その答えは
アイステック
アイステック
Photo Satoru Seki(P2)
Text Mayumi Sakamoto
Text Mayumi Sakamoto
その時計の盤面に施されているのは、箱根の伝統工芸である寄木細工。これまで携わった中で、一番細かい仕事だったと箱根細工技能師の篠田氏は言う。2003年にニューヨークでスタートしたラグジュアリーウォッチブランド、アイステック。日本に拠点を移してからも遊び心を大切にするブランドコンセプトは引き継がれ、このコラボレーションが生まれた。
寄木細工といえば、箱根や小田原のお土産品の定番である。有名なのは江戸時代後期に生まれた「秘密箱」。今回、アイステックの時計の盤面を担当した箱根細工技能師・篠田英治氏も、最初の出会いは子供の頃に買ってもらった秘密箱だった。
「初めて秘密箱に触れたとき、どうやって作っているんだろうという驚きがありました。木材を削って並べて接着する。そして、それを削っていくというのが主な工程ですが、世界には同じような工芸品はなく、日本独自のものです。単一の柄を作るところが一番難しいと感じています」アイステックのフラッグシップモデル、QUINTEMPO(クインテンポ)の盤面でも、単一柄を作る部分で数多くの試行錯誤があったという。まず、アイステックからの要望は、モダンなデザインとアイステックのロゴであるダイヤモンド柄を取り入れること、そして国産の木だけを素材にするという3点。市松模様など伝統的に決まった柄で構成していくのが寄木細工だけに、通常の作り方ではできなかった。
「初めて秘密箱に触れたとき、どうやって作っているんだろうという驚きがありました。木材を削って並べて接着する。そして、それを削っていくというのが主な工程ですが、世界には同じような工芸品はなく、日本独自のものです。単一の柄を作るところが一番難しいと感じています」アイステックのフラッグシップモデル、QUINTEMPO(クインテンポ)の盤面でも、単一柄を作る部分で数多くの試行錯誤があったという。まず、アイステックからの要望は、モダンなデザインとアイステックのロゴであるダイヤモンド柄を取り入れること、そして国産の木だけを素材にするという3点。市松模様など伝統的に決まった柄で構成していくのが寄木細工だけに、通常の作り方ではできなかった。