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「シンプルでキレのあるおいしい料理で、ぞっこんでした。何度か行くうちに店主の山本豊さんと話をするようになって、店を移転する時に『うちで働かない?』と誘っていただいたんです。もう二つ返事。ただ、初めて現場に出てカルチャーショックを受けました。料理人の真剣さが半端なくすごい。顔は笑いながらも殺気が漲ってるんです。それに、処理、仕込み、片付け、掃除……仕事の一つひとつを丁寧にやるから時間がかかる。15時間くらい平気で働いてました。最初の半年は、1回の食事に丼3杯のご飯を食べても、どんどん痩せていく感じでした」
 竹爐山房で2年鍛えられた後、小林は紅虎餃子房で有名な際コーポレーションへ。たまたま中島武社長と会った時、「料理学校なんかさぁ」とケチョンケチョンに言われたことが頭に残っていて入社を決めた。
「入ってからも修羅場不足と、ケチョンケチョン。大変でしたが、いろんな店を経験させてもらえて勉強になりました。その後、料理長を務めた新橋の中国料理店を経て38歳で独立しました。とりあえず店をオープンさせなきゃ、とりあえずメニューを考えなきゃ、どうしよう、どうしようで5年過ぎたような気がします」――小林は今年、店を改装する心積もり。自分がもっと余裕を持って料理を続けられるよう、席数を絞って再出発をしたいという。
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