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(左)漱石が書きつぶした『道草』の連載25回目原稿。弟子が取っておいたらしい。インクの染みから漱石のいら立ちが伝わる。
(右上)夏目漱石の初期の短編小説『琴のそら音』の肉筆原稿。名を「漱石」「嗽石」どちらにするか迷っていた形跡がうかがわれる。
(右下)売場1階には明治から昭和期の近代文学の全集や研究書、2階には上代から近世までの国文学、国語学、書誌学を扱う。
「私は『町全体を本のデパートにしようよ』って言ってます。例えば、うちに来たお客さんが朝顔の本を探してるって言えば『なら30m先の明倫館で聞いてみて』と案内するとか、各古書店が他店のそれぞれの得意を紹介することで互いに成り立たせていこうよ、ということです。そうやって専門を紹介してあげられれば、お客さんも自分の求める専門書に関する深く多彩な知識を持つ店員に出会えて、本探しが楽しくなりますよね。町と自分の扱う本の中身を熟知する、そこに神保町の古書店の強みがあると思っています」
 八木書店の得意は近代日本文学。全集や研究書を豊富にそろえているほか、「奈良時代から昨日出た本まで」を扱う。中には「荘園地図」のように、「買った数年後に国宝になった」ものもあるそうだ。

●八木書店
東京都千代田区神田神保町1-1
TEL03-3291-8221
営業時間10:00~18:30 日曜、祝日定休
www.books-yagi.co.jp
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