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(左)絶壁の下をとうとうと流れる川。
(右)土壌と同じ石灰岩の建物が多い。
絶壁ぎりぎりに張り出した「宙吊りの家」は、14世紀の5階建ての建物でクエンカの名所となっている。優雅な木彫り細工を施したファサードはそのままに、1階はレストラン、2階はコンテンポラリーな雰囲気の抽象美術館に改造された。
 その家の前を細い鉄の橋が、ウエカル川をはさんだ対岸のサン・パブロ僧院に向けて架かる。かつては石橋であったのが崩壊したらしい。16世紀のゴシック様式の僧院は、今は「パラドール・デ・クエンカ」と呼ばれる高級ホテルだ。
 その僧院の庭からクエンカの夕暮れを望む。背景の空が薔薇色を帯び始めるとともに、渓谷が黒々と闇に包まれてゆく。崖淵に連なる数階から10階建てもの家並みが、奈落から突き上がった塔のように薄暮に浮かび上がる。
夕暮れの「宙吊りの家」。
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