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Valencia バレンシア
ローマ人によって築かれた河畔の古都は今、地中海へ扉を開き、近未来へ向けて鮮やかな変貌を遂げている。
その昔、イベリア半島の先は奈落の底に続くとされ、後にヘラクレスの柱が聳え、別の世界の入り口があるとされた。奇しくも後にその向こうに、新大陸が出現するわけだが、この2本の柱は今もスペイン国旗に記されている。
 中央に山岳を抱く、東西約1100㎞、南北約1000㎞のほぼ四方形をしたこの半島の地勢はドラマチックだ。その民や文化、歴史の変遷もこの地勢による所が大きいのだろう。
 山と海に囲まれ、険しいピレネー山脈に阻まれているようで、四方を囲む海がヨーロッパ大陸との交流を比較的容易にした。地の果てとされながら、堆積平野に恵まれたこの半島に多くの勢力が押し寄せた。古代は、ケルト、フェニキア、ギリシャ、カルタゴ、ローマ…。
 ローマ軍が地中海からエブロ川を遡り、ヒスパニア州を築いたのは紀元前2世紀だ。そして、そのエブロ河口から南へ200㎞弱、トゥーリア河口にバレンシアを築いた。防衛のために、海辺ではなく2㎞ほど内陸に入った河畔に。
 今はマーケット・ガーデンとも呼ばれる一帯の肥沃な土壌は、地中海という海の幸とともに、穀類、オリーブ・オイル、ワイン、柑橘類を産し、ローマの食料庫となった。そして、金や毛織物とともに、沿岸の港からローマに運ばれていった。
 直径1㎞ほどの城壁に囲まれたバレンシアの旧市街地は、今もローマ時代の痕跡を残している。
1. 旧市街地の中心部、カテドラルの隣には高さ70mのミゲレテの塔が。
2. 市場で売られていた素焼きの豚の貯金箱。
3. 石畳の道にあるマンホールの蓋にも様々なデザインが。
4. 15世紀末に建てられたフランボワイヤン・ゴシック様式のラ・ロンハ。
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