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蒙古襲来後に治安の乱れた瀬戸内海にあって、傭兵や海上の警備保障に従事する武装勢力が台頭する中、村上水軍が頭角を現していった。その村上水軍を配下に置く伊予国守護・河野氏が、小千命を祖とする宮司の家系であったことから、大山祇神社は河野氏の氏神として、水軍の崇敬を集めたのである。
 そんな経緯もあって、大山祇神社は中世以降、武家に篤く信仰された。国宝館には、源義経の赤絲威鎧大袖付や武蔵坊弁慶の薙刀、楠木正成の首を刎ねた大森彦七の大太刀、「瀬戸内のジャンヌ・ダルク」と呼ばれる鶴姫の胴丸など、多くの武将が奉納した武具が保存・展示されている。全国の国宝・重要文化財の指定を受けた武具類の約8割を収蔵するという、日本一の武具館なのだ。
(上)しまなみ海道・大三島 IC から西へ 10 分ほど走ると、大山祇神社の鳥居が見えてくる。背後に深い緑が続く幽玄の空間が、ここから広がっていく。
(下)宮浦港はいわば大山祇神社の門前町。神社とともに発展してきた。
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