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ソヌリ・スヴレンヌ
手巻き、ケース径42mm、SSケース×アリゲーターストラップ、680,000スイスフラン( 税抜き)
完全無比のグラン・ソヌリ

 ジュルヌ氏をして「現時点で最も難しい」と言わしめるのがグラン・ソヌリである。世界三大機構の一つとされるミニッツリピーターとは一線を画する、さらに複雑化した音系機構だ。氏はこれを6年かけて開発し、2005年に第1号モデル「ソヌリ・スヴレンヌ」を発表。「金の針賞」を獲得した。「正時と15分ごとに時間を自動的に鐘の音で知らせるソヌリ機構と、任意の操作で現在時刻を音に変換して告げるミニッツリピーター機構を組み合わせたメカニズムが、現在考えられる完璧無比な域に到達した」と高く評価された。
 「構造上、一番難しいのは、腕時計に蓄えられたわずかなパワーで音を鳴らし、最大限のグラン・ソヌリの機能を発揮させること。それもチャイムの音と信頼性の確保に妥協することなく、です。また、いかなる操作ミスによってもダメージを受けない安全性を確保することも大きな目標でした。従来のグラン・ソヌリは、例えばチャイムが作動している状態で腕時計を操作しただけで壊れてしまう、それほど繊細でしたからね」
 “ジュルヌ・マジック"をかけられたメカニズムは、目で確認されたし。サファイアガラスの裏ぶた越しに422のパーツから構成されるメカニズムが、また左側の窓からはグラン・ソヌリ、プチソヌリ、時間、15分、分リピーターの2種類のチャイムを鳴らす二つのハンマーが、その精緻(せいち)にして美しい姿を現出させる。
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