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ジャン・ダニエル・ニコラ「2ミニッツ トゥールビヨン」
2分間で1回転する独自のトゥールビヨンを搭載。プラチナ針によるパワーリザーブ表示も備る。手巻き。プラチナケース。ケースサイズ42×32×11㎜。アリゲーターストラップ。¥28,080,000(税込)
妥協なき時計製作が
語りかけるもの
Photo Takehiro Hiramatsu(digni)
Text Yasushi Hiramatsu
ジャン・ダニエル・ニコラ

自身の納得できるウオッチメーキングを目指し、2000年に一人の時計師に立ち戻ったダニエル・ロート氏。彼が創り出す時計には、時計史へのリスペクト、卓越した技術、そして何よりも真摯な情熱が詰まっている。妥協なき腕時計だけが持つ素晴らしき世界を、ジャン・ダニエル・ニコラの時計に見た。
タイムピースに関心のある方なら、ダニエル・ロートという名前を、現代における最高の時計師のひとりとして、認識されているに違いない。偉大なるブレゲの再来という評価もあるが、それは決して誇張ではない。1970年代、パリのハイジュエラーであるショーメが、ブレゲ再興に乗り出した際、その中心的な時計師として活躍したのがロート氏だ。
 64年にオーデマ ピゲに入社し、超薄型ムーブメント用の微細なパーツの研磨や調整に従事しながら、基本的な技術の研鑽(けんさん)を積んだロート氏は、真摯な姿勢を買われブレゲ社に招かれる。当初、複雑機構に対する知識は持ち合わせていなかったが、時計学校で複雑機構を学び直す一方、ブレゲが残した資料と“対話"しながら知識と技術を磨き、永久カレンダーやトゥールビヨンを現代によみがえらせたのである。
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