
最新作「スーツになるタキシード」は、晴れの日に最高の装いを楽しむ、完璧な自分スタイルのタキシード。スーツの襟があらかじめ仕込んであり、タキシードとして楽しんだ後はスーツとして活用できる。ファイブワン・ファクトリー代表取締役の森俊彦氏が着ているのが、手前にあるタキシードの襟を外したスーツ。

世界の一流を仕立てるクールジャパン方式
ファイブワン・ファクトリー
ファイブワン・ファクトリー
Photo TONY TANIUCHI Text Ichiko Minatoya
ファイブワン・ファクトリーが目指すのは、絵画のようなスーツ作り。同じモチーフを描いても同じものは二つとない絵画のように、一枚一枚に着る人のこだわりと個性が醸し出されるスーツ。妥協はない。作り上げたもので感動を提供するのだという強い思いが、“絵画”という比喩になっている。
洋服と和服の違いは何か。和服は平面の布を立体の体に巻き付けるため、着方を人それぞれの体付きに合わせて案配する。逆に洋服は立体の体に立体に縫い上げた布をかぶせるので、その人の体に沿わせるには仕立てで案配をする。どちらも着心地を左右するのは、案配の上手下手。和服の場合は着付けの技術がものを言い、洋服は仕立てがものを言う。
ファイブワン・ファクトリーは、1964年の創業以来、高級ブランドや有名セレクトショップ、一流百貨店のスーツを作り続けてきた、長い歴史を持つ縫製工房。5年前から直営店を立ち上げ、スタイルに一家言を持つ男性たちの、細部にわたるこだわりに直接応えてきた。
ファイブワンの最大の特徴であり強みは、オーダースーツ業界では国内唯一の、工場と店舗の両方を自社経営していること。コストカットという点はもちろん、生地選びから採寸、仕立て、補正まで、すべて社内スタッフが行うため、細部に至るまで妥協することなく、顧客の求める着心地やスタイルを的確にスーツに反映できる。最近は生地の質を下げ縫製工程を少なくすることで、コストを抑えた安価なオーダースーツ店も多いが、ファイブワンで扱う生地は海外の極上なものだけ。100工程程度で仕上げられるスーツが多い中、約400工程をかけ、ミシンなど道具としての機械は使うがほぼ全工程をハンドメードで仕上げるのが、ファイブワンのもの作りだ。
ファイブワン・ファクトリーは、1964年の創業以来、高級ブランドや有名セレクトショップ、一流百貨店のスーツを作り続けてきた、長い歴史を持つ縫製工房。5年前から直営店を立ち上げ、スタイルに一家言を持つ男性たちの、細部にわたるこだわりに直接応えてきた。
ファイブワンの最大の特徴であり強みは、オーダースーツ業界では国内唯一の、工場と店舗の両方を自社経営していること。コストカットという点はもちろん、生地選びから採寸、仕立て、補正まで、すべて社内スタッフが行うため、細部に至るまで妥協することなく、顧客の求める着心地やスタイルを的確にスーツに反映できる。最近は生地の質を下げ縫製工程を少なくすることで、コストを抑えた安価なオーダースーツ店も多いが、ファイブワンで扱う生地は海外の極上なものだけ。100工程程度で仕上げられるスーツが多い中、約400工程をかけ、ミシンなど道具としての機械は使うがほぼ全工程をハンドメードで仕上げるのが、ファイブワンのもの作りだ。