
(上左・右)緑豊かな近未来的な客船ターミナル。©HONG KONG TOURISM BOARD(下左)ビクトリア湾を航行する客船。(下右)入港を祝う式典。
1925年に開港した香港の啓徳国際空港は、高層ビルすれすれに航空機が旋回し着陸する、世界でも最も難しい空港の一つとされた。それでも、近辺はかなり高さ制限がされていたのだ。香港の魔境ともいわれた巨大なビル「九龍城砦」が鎮座していたが、いわゆる超高層建築ではなかった。それも1993年に取り壊され、緑地公園になった。滑走路が海に突き出していた啓徳空港は、しばらくイベント会場や娯楽センターとして使われていた。それが客船ターミナルとして10年をかけて工事、2013年6月に、最初の客船「ロヤル・カリビアン」を迎えた。3階建ての白い優雅なデザインのクルーズ・ターミナルは、自然光のたっぷり入るサステイナブル建築となっており、ビクトリア・ハーバーや香港島を一望できる景観、屋上の緑豊かな庭園が設けられている。飲食店、ショッピング・アーケード,ターミナル周りを周遊するモノレールも計画されている。