大暴落か、有事で高騰か
金
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注目は中央銀行による金取引の自主規制であるワシントン合意が9月26日に切れるか否か。これはヨーロッパの中央銀行が中心になって、「金を一定以上売らない」と取り決めたものだが、その第3次合意の期限を延長するか否かが決められる。もし、延長しないとなると、各中央銀行は好きだけ売れることになる。
もっとも現実問題、金を売っていないというのは建前だ。どの国もBIS(国際決済銀行)に金を預けて借金し、BISは預かった金を“質流れ品"のようにして売っている。ようするに、BISを通したロンダリング。実は去年だけで44トンもの金が売られているのだ。では、金は世界的にどんな流れになっているか。ロンドン・シティーが去年1年間で、相当量をスイス経由で中国に流している。これをどう捉えるか。今年の第1四半期は1オンス当たり1200~ 1300ドルで推移してきたが、もしワシントン合意が危ない、延長されないのではないかとなると、その場で大暴落することは必至だ。
そこを見越して、その前に金の価格を上げようという思惑がある。どうやって? 答えは明快。「有事の金」といった状況になるなら中東戦争を起こすことが考えられるのだ。「消息不明のマレーシア航空機に核関連物質を積んで、イランかイスラエルに突っ込ませるのでは」という人すらいる。それを理由に、たとえばイスラエルがイランを攻撃する、というシナリオ。そう考えると、3月にハーグで行われた核安全サミットで、オバマ大統領が「私はマンハッタンで核爆弾が爆発することを心配している」と発言したことが妙にひっかかる。いずれにせよ、中東で戦争になると、当然、金の価格が上がる。原油やガスの価格も上がる。9月からの局面では、だから「株式からコモディティへ」という流れになることが予想される。金取引ではこのことを踏まえておきたい。
もっとも現実問題、金を売っていないというのは建前だ。どの国もBIS(国際決済銀行)に金を預けて借金し、BISは預かった金を“質流れ品"のようにして売っている。ようするに、BISを通したロンダリング。実は去年だけで44トンもの金が売られているのだ。では、金は世界的にどんな流れになっているか。ロンドン・シティーが去年1年間で、相当量をスイス経由で中国に流している。これをどう捉えるか。今年の第1四半期は1オンス当たり1200~ 1300ドルで推移してきたが、もしワシントン合意が危ない、延長されないのではないかとなると、その場で大暴落することは必至だ。
そこを見越して、その前に金の価格を上げようという思惑がある。どうやって? 答えは明快。「有事の金」といった状況になるなら中東戦争を起こすことが考えられるのだ。「消息不明のマレーシア航空機に核関連物質を積んで、イランかイスラエルに突っ込ませるのでは」という人すらいる。それを理由に、たとえばイスラエルがイランを攻撃する、というシナリオ。そう考えると、3月にハーグで行われた核安全サミットで、オバマ大統領が「私はマンハッタンで核爆弾が爆発することを心配している」と発言したことが妙にひっかかる。いずれにせよ、中東で戦争になると、当然、金の価格が上がる。原油やガスの価格も上がる。9月からの局面では、だから「株式からコモディティへ」という流れになることが予想される。金取引ではこのことを踏まえておきたい。